<さらばアトランティス・・・愛をこめて> 第74話
原作:ドラゴン 編集:FUKATI
これまでの主要登場人物
・ターシャ:今は亡き天才科学者トル博士の姉で、帝国首都神殿の巫女
・フーカ:レムリアの叡智を受け継ぐアトランティスの老神官・祭司長
(現代ではこのブログの管理人FUKATI !?)
・ハロンの科学者サマ博士、キュ博士:フーカの弟子。生き残りミッションを担当。
・宇宙観測所所長デープ
・官房室長・広報室長ロミ
・その部下ミチ・・秘密情報員で巫女
・ヨーシ総統:前提督を暗殺し帝国乗っ取りに成功した。
・宮殿長ヒーロ、その部下ローキ
・秘密警察長官ターナ
・取調室長マーク
・警護官長マーサ
・黒魔術集団頭領スーガ
・黒魔術師ワーラ
アトランティスの禊が 、宇宙からの使者とも言える隕石群、
何ともこれが、別名 遊星爆弾とは!
一方 神殿内では、フーカと ワーラの 熾烈な闘いの中、
エネルギーを繋ぎ フーカへ、また 光へと一進一退の攻防の中で、
地上でも ターシャが祈りの光を強く 強く 輝かせれば 輝かせる程に、
隕石群は地球のアトランティス目掛け 宇宙より縦列をなして向かってくる。
そうなったしまった今、事実上の支配者であるヨーシの顔色が青ざめて来た。
そこにローキがやって来てた。
「ヨーシ様 、みすみすアトランティスを見捨てる気ですか 。
このままだと この偉大なるアトランティスは?アトランティスは!」
「解っている 。
誰が このまま見過ごすと言った。
ローキよ、ワーラを仕止めた 神々の剣で今度は、
あの裏切りの巫女の首を切り落とせ。」
なんと、 ヨーシの顔が メラメラと怒りの顔へ変わった姿に 、
さすがのヒーロも 身の毛がよだつ思いが伝わり、
体じゅうが震えて恐怖におののいた 。
「ヒーロよ 、何をぐずぐずしておる 。
アトランティスにたとえ使えた 神官や巫女といえども 、
この今の儂が支配するアトランティスを壊そうとする者は、
断じて赦さん、容赦しない 。
直ちに あの巫女の息の根を止めよ!」
「しかしあの神々の剣は、正義の光の剣、私には、とても荷が重く!」
「たわけ、この物欲の次元 、所詮 悪も善も無いのだ!
ただあるのは、想いと言うエネルギーだけだ。
恐れる必要は無い!」
「はぁはぁっ! 」
ヨーシの命令 通り 、ワーラを仕止めた 不気味な剣が 地面に刺さっていたのを抜き取り、
素早くターシャの背中と首目掛け放った。
同時に数人の手下どもがターシャ目掛けて 光線銃の引き金を引いた。
その 瞬間! ターシャの悲鳴がアトランティス、いや 地球上に響き渡った。
「今だ、ローキよ急げ。
その巫女の首を仕留めるのだ!」
その瞬間 、時間が止まったかの様に神殿内は、
映画のコマ落としのような 一コマ 一コマが映像となって ユックリユックリと流れていった。
ローキがターシャに襲いかかり、背中を切りつけ 更に首を跳ねた瞬間 、
首が宙に舞い上がり 、天高く飛びフーカとスーガとの闘いの渦巻き螺旋へと吸い込まれ、
そしてスーガの喉元へ噛みついた。
「何の真似だ?
くそ巫女の分際で地獄に落としてやる!」
「今ですよ、フーカ様。
スーガに神の杖を!」
「よし、スーガ覚悟!」
「おォー、よくもこの儂?」
「フーカ様!」
「おぉ、愛しいターシャよ。
このまま光の次元の中で抱きしめていたいが、
時間と言うこの次元では、夢は、叶わない。
さぁ行こう、アストラル界へ 。
そこでそなたとの想いを成就したい!」
私もあなた様となら 、いずれ未来の地球へ堕ちても悔いはないわ。
どんなにこの時、その言葉を待ち望んでいましたやら!」
「さぁー行こう。
儂らの想いの世界へ 。もう誰にも遠慮は、いらない!」
そうとも知らないで固唾を呑んで神殿を見守った人達にとっては、
「何て酷い?あまりにも惨い 仕打ちなのか!」
ターシャの体が宙に舞い上がり、
身体がバラバラに引き裂かれ 胴体に刺さった剣に稲妻が炸裂したのだった。
その一瞬の出来事の後 、神殿の上を光と闇の闘いの螺旋状雲に光の柱が立った瞬間に、
空が明るさを取り戻し太陽の日が射して来た。
何事も無かったように元の 静けさの神殿に、 アトランティスに戻った。
ヨーシは、無言で空を眺めていた。
ローキが重い口を開き
「 ヨーシ様 、あの 恐ろしい悪魔のスーガとフーカ様は、どの様になったのでしょうか! 」
ヨーシが目を閉じ暫く考えこんだ後に、
「 ローキよ、 彼らは肉体と言う衣を脱ぎ捨て、
己を信じこの次元を超えて しまったと言う事なんだろう!
「これで我らのアトランティス存亡の想いも通じました!」
しかしヨーシは、それ以外にも別の想いに浸っていた 。
それは、幼い時よりフーカやヨーシとの物事の考え方の違いや、
両極端に偏らない現実主義を貫いた誇りが正しかったのだと。
また一方、フーカの弟子たちのいる ハロンでも、
一連の動きに 皆が固唾をのんで見守っていた。
たまらなくなり ロミが 、
「ねぇー、今の叫び 。
ターシャ様の声でないの ?
神殿内の波動映像 の拡大と再現出来ないの!」
「サマ博士、何が有ったんだろう。
一瞬の光の柱と女性の叫び声だけでは、解らない!
キュー博士は、どう思われます!」
「たった一つだけ言える事は、 全く予測不能のエネルギーが一瞬の内に時空間を超えて行ったとしか考えられない!」
「どうしたデーブ君! 」
「見て下さい。宇宙観測モニターから 隕石群が 一瞬で消え 何もありません 。
何がどうなったのか!」
皆々ただただ 呆然と静まった空気の中、
ロミが 重い口を開き 「フーカ様は、ターシャ様は、 アトランティスは、 私達のこの地球は、! 」
<ここで一旦 私(原作者ドラゴン)の脳裏から 映像が消えて いますが 、
最終回と言うのでしょうか。 後 続きのもうひとつの映像が。>
<さらばアトランティス・・・愛をこめて> 第75話
最終回
数ヶ月に渡る 一進一退の攻防が繰り広げられたが、
あの日の神殿での出来事が最後で、そして全てに決着が付いたような数日が過ぎた 。
ある日(DーDAY)、真夜中 に大きな光の柱が アトランティスの首都 神殿より 立ち上がった。
だれもが ひっそりと、真夜中でもあり息をひそめた 眠りの中での 出来事であった。
光の柱の頭上 目掛けて 、宇宙からのお客様 、
空からの隕石群 が アトランティス目掛けて 襲い掛かった。
一部では予期しているとは言え 、皆それぞれに 想いが 頭の中を走った。
あっという間の 一瞬の出来事とは言え 、
空は大きな不気味な光の雨に覆われ、
大地は大きく割れ動き、
人々の叫び声と 次々に破壊される光景に 、
それぞれの御霊が空に舞い上がる者、
地面下や 海水の中に 埋もれる者の姿が重なった。
やがて 静かに 、大陸 アトランティスは跡形もなく 地球上より消え去った。
さらば アトランティス 。
栄光と挫折に 生きた国家よ 。
それぞれの遠い過去の記憶に刻まれた 記憶が蘇った時、
そこに居た 、それぞれの御霊の想いが今に我々に語り掛けるだろう。
宇宙と地球の真とは!
それらは、皆様方の脳裏にハッキリと刻まれていることでしょう 。
それぞれのアトランティスに愛を込めて!
終わり
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長らくご愛読頂きました
「さらばアトランティス 愛をこめて」
これにて完結致しました。
原作者であるドラゴンさんの、
想像を絶するイマジネーションに驚愕しながら、
無事連載を終了できたましたことを嬉しく思います。
ドラゴンさんにはご協力頂きまして、誠に有り難うございました。
この物語によってドラゴンさんとご縁を結ばれた方々共々、
今後のご発展をお祈りいたします。
FUKATI 拝
クリック頂いて有り難う御座います。