いやはやとんでもない暑さで、参ってしまいそう。
関東平野内陸に位置する当地では、昨日38℃を記録した。
まだまだ猛暑は続くので、体調管理に気を使う。

昨年は10回ほど鰻重を口にできたが、今年はやっと来週、賞味できそうだ。
絶滅危惧種候補生物を気兼ねしながら食べる時代となった。


この暑さをもたらしている高気圧のお陰で、非常に強い台風7号は日本に接近できず、
台湾を直撃することになる。
本日の勢力は945hPA 中心付近の最大風速45m/s。
一昨日は925hPaだったので、若干弱くなった。

瞬間最大風速は60m/s という猛烈な勢力であり、明日以降の台湾での被害が懸念される。
折しも中国内陸四川省では4日間で1100mmという大豪雨もあり、まだまだ水害は続きそうだ。

こんな強大な台風が、9月以降は日本にも連続襲来するかも知れないので、今から雨風に備えたい。




7月11日の衛星画像

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http://www.jma.go.jp/jp/gms/smallc.html?area=0&element=1



7月12日の衛星画像

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http://www.jma.go.jp/jp/gms/smallc.html?area=0&element=1



 
 昨日の記事で韓流時代劇「トンイ」に言及した。
朝鮮李氏王朝第19代粛宗の時代(17世紀末)の史実に基づいた、なかなか面白いTVドラマで、
主役であるトンイは賤民から数奇な運命を辿り、王である粛宗の側室となった才女である。

ドラマでは、可愛らしい彼女が危難を乗り越えていくのを毎回ハラハラして見ていた。


現在、地上波で見ている方々にとってはネタバラシになってしまうのだが、
王の側室でありトンイのライバルで、
李氏王朝の三大悪女の一人と言われた「チャン・ヒビン」は、
皇后を呪詛したり、側室になったトンイに毒を盛ったり、クーデターを企てたりという悪事が露見し、
最期は毒殺の刑に処される。

それが第55話になるのだが、王命により毒を飲んだヒビンは、
長時間もがき苦しみ、口から血を吐きながら息絶えるというなかなか壮絶な最期であった。

 興味を覚えたのは、その毒はなんだったのかということで、残念ながらこれは調べる時間が足りない。

私の中で結び付いたのは、
正倉院御物にある
「種々薬帳」

これは西暦756年、盧舎那仏に捧げられて正倉院に収められた生薬60種のリストで、
現物が現存しているのはその一部という。

種々薬帳中、リストの最後に

「冶葛」(やかつ) 三十二斤 と載っている。

これが猛毒で、「ゲルセミン」というアルカロイドを含んでいる胡蔓藤という植物。

この毒を飲むと、口や喉の灼熱感、嘔吐、嚥下困難、下痢、目眩、頻脈、筋肉弛緩を呈し、最後には呼吸困難となり死亡するという。

32斤
某薬科大学に展示されていた「種々薬帳」
撮影 FUKATI


正倉院には当初 32斤≒19kg 収められたはずだが、
現存するのは数グラムということで、
歴史上の権力争いに使用されて漸減してしまったのだろう。

ん? トンイとは無関係の脱線か。


追記:一番普通に使用されていた毒物は、
ヒ素だったらしい。


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