いよいよ帝国間戦争もクライマックスへ、
<さらばアトランティス・・・・・愛をこめて> (5)
原作 ドラゴン
数年が過ぎ、ムー帝国とアトランティス帝国との大戦争が始まって、一進一退の攻防が続いていた。
しかしアトランティス帝国は月、火星、金星植民地での戦闘に勝利し、その勢いをかって月面基地と人口衛星から、ムー大陸へ向けた無差別波動照射ビーム攻撃で優勢に立った。
選りすぐりの学者たちが開発した新兵器による結果であり、皮肉にも波動・生物兵器(細菌兵器)開発にはトル、リルの力が大きく貢献していた。
やがて秘密裏にトル 、リル兄弟と10数人の同志たちで、プラーナ波動を使い各生物体を蘇生可能とする可変式波長照射装置が遂に完成した。
祭司長(フーカ)は、わざと知らない振りをしていた。
戦況はアトランティス に優位となり、ムー帝国に対して波動兵器と核兵器で総攻撃の時期到来となった。
コーン提督閣下により祭司長(フーカ)は、今回の我がアトランティス帝国の科学技術総力の結集に 大きく貢献したと賞賛され、格別な働きのあった学者たちに名誉と地位を授けることを伝達した。
それを聞いた諮問機関の学者たちは、受賞により勿論 大学教授以上学長クラスへの大出世コース間違いなしと大いに喜んだ。
受賞しなくても、この諮問機関に所属していたと言うだけで 、一生 学者として 帝国からのお墨付きで 上級階級で生きていけると殆んどの学者は喜んだ。
諮問機関の晩餐会がクライマックスを迎えた時、発表された 表彰者20名にトルとリル も入っていた。
しかし提督閣下主催のこの会に、リルは体調不良を理由に欠席していた。
その時リルは、核兵器で破壊されたムーの或る都市で生物救済の陣頭式を取り、
この戦闘から1人でも多くの人を蘇生して救おうとしていた。
アトランティス軍は、ムー帝国の都市と言う都市を核兵器で破壊し、さらに地下シェルターに避難して隠れ潜む生き残りの人達を、宇宙ステーション基地や飛行物体からの波動照射で一掃しよう企てた。
時を同じくして、 華やかな晩餐会と悲惨な戦争が 重なった日であったものの、
晩餐会の席上で最優秀科学技術賞を受賞したトルは、コーン提督閣下より特別な賛辞を受けていた。
しかし心より喜べない彼の表情は虚しく、
そのようすを見通した祭司長は彼に、これも全て天の計らいであるからと励ました。
数日が過ぎ、リルが家に戻らず連絡もないと妻のミューからトルの妻ツリーに知らせてきた。
トルは、弟の身に何かあったのではと嫌な胸騒ぎを感じた。
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第5話終了
鳥肌が立つような戦慄すべき情景が展開していた。
私自身は戦闘要員ではなかったはずだが、大戦争の最中か、その後の大陸沈下の際に不思議な死に方をしたようだ。
核兵器以上のスーパー兵器による大量破壊・文明破壊には絶望的な気分を、思い出してしまった?
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