スワン彗星 C/2020 F8 と黄道光に大気光 | やる時はやりまっせ!

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ニュージーランド南島クィーンズタウンで満天の星と赤色オーロラの撮影に人生を捧げております。同タイトルのホームページTOPを毎週移植

 

 

2020年5月4日(月)早朝にスワン彗星 C/2020 F8 を狙ったカメラの3台目の写真です。

 

Canon EOS X7i SEO-SP4にSamyang 12mm F2.8 をナノトラッカーに2way雲台+自由雲台に載せてバランスを取ってます。雲台を2つ使う事により上手くいきます。8枚程重ねています。

 

ご覧の通りで、左上に向かって伸びるのが黄道光で、山の稜線に沿って黄色っぽく写っているのが大気光です。ぱっと見はネオンライトの様に見えるかも知れませんが、撮影地は7~8等星が肉眼で見える程の真っ暗な場所ですので「あり得ません」。

 

スワン彗星 C/2020 F8 は見つかりましたか?

 

ご覧の通り、彗星は長い尾も含めて、このスーパー明るい黄道光の中に入ってしまっています。

 

フォーマルハウトの近くにいた4月末は未だ影響もなかったんですけどね。

 

左下に写っているものは彗星核を狙っている赤道儀望遠鏡の姿ですので、驚かないで下さい。また全体的に写真が緑っぽいのは大気光に覆われているからです。

 

しかもこの大気光ですが次の写真でも写り込んでしまっています。

 

ISO6400、絞りF4で30秒露出を8枚重ねてます。

 

 

 

 

 

これは天頂近くに陣取る逆さまのさそり座と天の川の一番濃い部分を撮ったものですが、写真の下半分が緑っぽいのがお分かり頂けると思います。右下の赤いのは星雲。

 

撮影したのは午前4時過ぎなので、アンタレスの高度は63度程もあるのですが、そこまで緑色の大気光に染まっていた事になります。

 

実は黄道光も写真の右端付近にまで達しており、とにかく彗星撮影は黄道光と大気光に悩まされ続けます。また郊外の秘密の場所は光害が全く無いので、この2つが余計に目立ちます。

 

レンズはEF 28mm F2.8 ISでカメラはいつもの Canon EOS 6D SEO-SP4 。ISO2000で、絞りはF4.0。180秒と77秒露出の2枚を重ねてます。テストショットなのでご勘弁を。

 

さそり座が逆さまになっているのですが、お分かりになるでしょうか?

 

今度は夕方にレモン彗星 C/2019 U6 、そしてネオワイズ彗星 C/2020 F3 がやって来るので、時間を見つけて出撃したいと思います。

 

5月14日からは国家安全レベルが2に落ちるので、融通が利くようになります(ロックダウン時は最高レベルの4)。学校も始まるし、少しくらいの集まりも許される。しかし、昔からパンデミックは第2波、第3波がより強力になって戻って来るので、引き続き3密には注意が必要でしょうね。