コロナホールが戻って来た | やる時はやりまっせ!

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ニュージーランド南島クィーンズタウンで満天の星と赤色オーロラの撮影に人生を捧げております。同タイトルのホームページTOPを毎週移植

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2019年2月28日の夜、再び太陽表面に見える大きなコロナホールが27日ぶりに戻ってきて、そこから吹く高速太陽風が地球の磁気圏に襲い掛かりました。
 
私が主催する 「サザンクロス☆スターウォッチングツアー」 には6名のお客様があり、湖岸の観測地に着いてツアーのご案内を進めると、天文薄明が終わっているはずなのに、南の空が急に明るくなり、数本の光柱が山の裏からそびえ立ち始めました。
 
あろう事か、撮影機材を持参しておらず、目の網膜に焼き付けるだけとなりました。
 
6人のお客様も初めての 「サザンライツとの遭遇」 に小躍りする方も見受けられました。
 
写真は、お客様をお送りした後に帰宅し、機材を持って再出動した時に撮ったものです。
残念ながら月が昇ってきてしまい、その影響で空が白っぽくなっていますが、携帯も通じない湖岸にて撮ったものです。3月1日の午前2時40分の撮影です。
 
 
 
 
 
 
 
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これは月が昇る前に南十字近辺を固定撮影で撮ったものです。
 
ツアーではこんな天の川をご覧頂けます。
 
 
 
 
 
 
 
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こちらは3月1日午前1時54分撮影のもので、12mmレンズを使ってます。
 
写真左手が白っぽいのは、天の川の一番濃い部分が昇って来ているからなんです。
 
j一言で申すなら 「天の川焼け」。
 
右下に写っている山の背後がオレンジ色になっていますが、これがそびえ立つ前のオーロラです。
この50分後に1枚目の写真の様なオーロラに包まれます。
 
 
 
 
 
 
 
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最後は翌3月1日夜のスターウォッチングツアー中に撮影したオーロラです。この日は念のために撮影機材をツアーに持参しておきました。
 
この日はツアー終了後に帰宅して知ったのですが、全てのお客様を送迎車に乗せて目的地に向かっている途中の22時10分頃、突然太陽風磁場の向きがある程度 「南向き」 に変わっており、太陽風エネルギーが地球の磁場に入りやすい環境になったみたいでした。
 
太陽風速度は560~585km/秒 と割と早めなので、こういう時は大体80分程でオーロラが出始めます。
 
全くその通りで、23時30分頃から南の空が明るくなってきました。
 
天体改造カメラで撮ると、ご覧の様な赤いオーロラの上に紫色のオーロラも写りました。天文薄明前後は紫色と最上段の青色オーロラが写りやすいです。
 
2夜連続でスターウォッチングツアー中にオーロラが出現しました。
 
一部のお客様はご自身のデジカメで撮影されていましたが、やや古めの機種だった為にISO感度を上げられず、しかもレンズがズームで開放値が暗いこと、そして天体用に改造されていない為に、撮影に大変苦労なさっていたみたいです。
 
やはり
 
①新しいフルサイズカメラでISOを1万程度まで上げてもノイズが少ないものが望ましい
②開放値が明るく、しかも周辺像もシャープな単焦点(ズームしない)レンズが望ましい。強いて言えば、オーロラの出現規模に合わせて、15~35ミリの間の単焦点レンズを数本準備するのが望ましい
③やはり天体用に改造するのが望ましい。一般のデジタル一眼はセンサー前に赤外カットフィルター(ローパス・フィルターではない)が鎮座するために、オーロラの緑色を15%程度、赤色を7~8割も透過しない。
 
これではフィルムと同じオーロラの写真が撮れる訳がない。