◆正論を教え込むでは、今の子育てはできない(><) | しなやか自分軸で関係を築ける人になる!

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しなやかな自分軸で大人の対話力を向上します。大人の対話力が子どもに波及し共に育ち合う世の中になりますように。

援助職(親・看護師・教師・カウンセラー)のための
ストレスマネジメント
コミュニケーショントレーナー川西未来子

前回の記事でこんなコメントをいただきました。
 

初めて意見します。
あなたのブログはいつも読まさていただいてます。
同じ意見も違う意見あります。
今回は、僭越ながら、意見させていただきます。
前から感じていましたが、子育ては、理屈じゃない、
論理的でないことの方が大事だと考えています。

 
アカンことはアカン!と押し付けて教える。
理由は無い!アカンことだからで十分なんです。
子供に論理的に説明して納得を得るなんて、笑止千万!
 
親は子に押し付けがましく教える、叩き込むのです。
子の納得なんて要らない!
それが道徳の教え方です。
道徳に論理が通じますか?アカンことはアカン!のです。
 
警察に捕まるような子に育てた責任は親以外にないのです。
全責任と全負担を親が負うのです。

 
子育ては親にとって命掛け、しんどくて辛くて、
死にたくなる、そういう必死のパッチでなければいけない。
親が子育てで楽するなんて有り得ない!
 
そういう親が蔓延るから、道徳心のない、
自由と身勝手を履き違えた、堪え性のない子供が増えるのです。

 
子育ては、ある意味、闘いです。
楽なんて有り得ない!と思います。
失礼しました。御免ください。
一笑に伏して下さいますように。拝
 

ありがとうございます。
コメントを下さった方のご意見に同意する方は多いと思われます。


 
ダメなことはダメと教える。
子育てや道徳は理屈ではない。
子どもに論理は分からないから押し付けてでも叩き込む。
子育ては命懸け、しんどくて当たり前
親が楽をするなどあり得ない。
警察に捕まるような子に育てたのは親の責任。
今の親はなっていない!
今の親はダメなことをダメと教えていない
本当にしつけがなっていない!
 

 
きっとこの方も人の親で
一生懸命、命がけで育てて来られたのだと思います。

アカンことはアカンことと伝え
それを子どもさんはちゃんと聞くことのできる
親子関係作りもできており
 
子どもさんが立派に成長されているからこそ
ご自身の育て方に自信を持って意見することができる。
 
 
そして正に正論で、
この子育てを推奨する人の方が多い
 
前回書いた、いい親の法律も正論です。
たぶん、あの文章のどこがおかしいのか
分からない方の方が多いでしょう。

 
他には
愛があれば叱ってもいい というのも
付け加えないといけないかもしれません。
 
 
 
前回の記事は人の価値観に触れることなので
そうとは思わないと言う意見が出てくるのは
当然のことと受け止めています。

 
本当は直接お話しをしたいところです。

 
 
たぶん、一番のネックは、
親にラクをさせてはいけないということでしょう。
 
 
そんな子どもに育てたのだから
罪悪感を持つのが当たり前だ!ラクなってはいけない。
 
ということもあるかもしれません。
 
 
理解の仕方が違っていたら教えて下さい。

 
 
以下長文になりますが川西の独自の考えです。
講演や講座では話しているのですが
ブログでは、皆さんにとって
関心がないと思い勝手に省いていました。
(小出しで出していたこともあります(^^;
 
 
 
本文に入る前に罪悪感に関してですが・・・
前回から三部作のようになっている内容を簡単に言うと
 
 
 
親が罪悪感をもつ持たないは自分で決めたらいい。
ただ罪悪感をもっている間は子どものことが見れていない
 
 
それでは本当の問題が解決しませんよ。と言っています。
 
 
先日も事件を起こした子どもの精神鑑定中に
親が自殺しました。
罪悪感や羞恥心、
もう世間に顔向けできない
もう生きてはいけないと思われたのでしょう。

 
これで本当に解決になっているのでしょうか?
どれだけしんどくても生きていないといけない
のではないかと思いました。
 
 
ただあまりの誹謗中傷に耐えられなかったのでしょう。
ここに世間の目が関係していると川西には思えてなりません。

 
これは本当に当たり前の現象なのでしょうか?!
日本人特有の世間の目を意識するという感覚、
他人軸が関与していると思われるのです。
 
ということも根底にはあります。
 

 
 
 
川西が親業のインストラクターになって
親に子どもとの接し方、
親のなり方を伝えなければいけない
と思ったには理由があります。

 
 
そして、その時に
親をラクにしないといけないと思いました。

 
もう少し付け加えるなら
 
力の抜き方を教えてあげないといけないし
他人軸ではなく自分軸をしっかり持って
人を育てることをしないと
いけないのではないかと思いました。

 
 
 
今から7年前、PTAの京都市の役をしました。
学区の代表として今の子育てを見直し
今必要なことを一年掛けて学び発表するという役です。

 
 
私はそのために毎月、親の悩みを聞きました。
延べ人数、300名ぐらいでしょうか
アンケート調査も入れれば約500名の方の話を聞きました。
 

 
そして現在も京都市教育委員会の仕事で
毎年約10校の小学校や幼稚園へ出向き
20~40 平均30人 多いときで170人、
平均年間300人
それを約4年間続けていますので約1200人
コミュニケーションの講座もしていますので
上記を合わせると約2000人の今の親に会っています。
 
 
 
そこで見えてきたのは、
皆、愛情をもって育てている。
社会に出てやっていけるようにと
 
 
宿題はできているの
忘れ物はない
時間に遅れてはいけない
早く寝なさい、早く起きなさい
その食べ方はおかしい
その姿勢はだらしない
お姉ちゃんだからお兄ちゃんだから我慢しなさい
人には譲りなさい
 
いっぱいの言葉を毎日子どもに掛けています。

 
 
それで言うことを聞いている子もいれば
殆どは言うことを聞かなくなり
どうすればいいのか日々悩んでいます。


 
 
ママが大変なのは子どもだけではなく
夫、舅姑、学校の先生、近所の人、ママ友などの
人間関係も絡んで子育てがしにくいのが現状です。
 

 
 
それでも子どもは成長しビジネスの法則の
2・6・2の法則でもある
 
2割は誰が育てても育てやすい子
2割は誰が育てても育てにくいディフィカルトチャイルド
そして6割の約半分3割はそれなりに育つ
 
 
 
放置しても半分はそれなりならいいのかな??
とも考えましたが・・・・・・
 

 
 
【しっかりした親の下、よい子として育った場合】
 

 
その頃、心理療法を学んだ先輩の
心屋仁之助さんがセミナーを開催するというので
京都仲間というよしみでアシスタントをしていました。

 
 
そこで目にしたのは、よい子として育った人達が
こんなに悩んでいるという事実
その原因の殆どは親の言葉がけでした。

 
 
調査していた言葉と合致しました。
 
 
これは、まずいことが起こっているのではないか!!?

と思いました。

 
 
よい子として育っても自信がなく人間関係に悩み
仕事もうまくいかなかったりしています。
 

 
親のいうことを聞いて育っても
何十万をかけて心を見つめなければ
豊かな人生をおくることはできないという事実。

 
これは自己啓発セミナーにも通じています。
 
 

 
 
それでも、今の親はなっていない
虐待も増えているではないか!!
 
と、思いますよね。
そこで調べました。

 
 
今の親は本当に子育てをちゃんとしていないのか!?】
 
 
確かに虐待の通報件数や虐待件数は右肩上がりです。
 
 
 
虐待や家族内がうまくいかない
子育てがちゃんとできていない・・・その先は
家族間殺人です。
 
 
 
 
そのデーターが以下です。
 

家族間殺人

 

 
 
 
殺人の件数は減っています。
 
 
変わらない割合があります。
 
それは全殺人の家族間殺人の割合です。
 

 
他の国も調べました。
他の国では家族間より
顔見知りでない人への犯行が主です。

 
 
日本と同じ傾向なのは韓国でした。
ご存知のように韓国は儒教の国で
年上の方を敬い、親を崇拝しています。

 
 
 
このデーターが何を意味するのか
川西はこう読みました。
 


 
戦後から今まで
子育ての仕方が変わっていない
 


 
愛情の反対語は憎しみではなく無視です。
家族間がムシできる存在であれば殺人は起きない

 
 
ということは
 
 
 
日本の家族には愛情がたっぷりあるということ
認めて欲しい人に認めてもらえないことが
恨みになり犯行に至るのではないと考察しました。
 


 
愛情やちゃんと育てなければ!!
この想いはない人よりもある人の方が多い


 
しかも虐待の理由は、しつけのため!がほとんどです。
 

 
 
本当に子育ての仕方が変わっていないのか!?
 
こんな本も読みました。

 
 
一説です。

 
「最近の若者はダメだ」は昔から言われているが、
  特に今の若者はひどい。
 
  まず、当事者意識が完全に欠如している。
 
  さらに、独り立ちをしようとせず、常に何かに依存し、
  消費し、批判するだけの「お客さま」でいつづけようと
  している。
 
  これはゆゆしき事態であり、日本社会のありかたにかかわる
  重大な問題である。
 
  最近の若者は、定職に就きたがらない。
  あるいは、会社に入っても一定のポジションで身を立てようと
  しない。
 
  なぜなら、社会的なかかわりを、全て暫定的・一時的なものと
  見なしているからだ。
 
 
  彼らに言わせると、本当の自分は別のところにあり、
  現実の自分は仮の姿に過ぎないんだそうだ。
 
  本当の自分は棚上げしておいて、いつまでも立場を替え、
  考えを変え、自分自身をも変身させる余地を残しておく。
 
  一貫した主義主張をもたないか、もたないふりをする。
 
  特定の党派、集団に全てを賭けることを避けようとする。
 
 
(小此木啓吾:著「モラトリアム人間の時代」)より

 
 
これは、1980年に出版されたものです。
 
川西より少し上の世代に対しての言葉です。
 

 
私は、これを読んで、日本の子育ての仕方は
やはり変わっていないと思いました。
 

 
 
 
どこかで変えないといけない!!
もしかしたら、今がその時なのかも知れない!!】
 
 
 
 
心理学や心理療法をもう一度読み直し調べ
人間関係を改善する方法を模索しました。
子育て本も読みあさりました。
 
 
そこで出会った一冊がこれです。
 
 
かつては、かみなり親父の存在があり
家父長制の下、親の言うことは絶対でした。

 
親が右と言えば右なんですね。

 
 
父親が偉いという家族の認識は、
父親が社会に出て働き
世の中のことを家族の中の誰よりも
知っているという状況が
その地位をキープさせていました。
 

 
今はどうでしょう?!

 
 
親の方が世の中を知らないという状況にもなっています。
誰よりも知っている知識豊富で経験豊かから
引きずりおろされています。
 

 
親は親らしくしっかりすればいい
親や先生を尊敬するように育てなければいけないと
思われるかもしれません。
 
 
 
でも考えてみたんです。
 
 
 
 
人を尊敬するって
教え込んで尊敬するようになるのかなぁ?と
 

 
 
川西はどんな人を尊敬するだろう?

皆さんはどうですか?
 
どんな人の言うことだったら
もっと聞きたいと思いますか?
 
 
 
川西は子どもも一緒だと思いました。
 
 
 
そしてこの本に出会い
 
 
この一説に引き寄せられました。
 
 
青少年の問題、青少年が社会でひきおこしている問題については
だれもが親を非難する。
 
 
親は非難されるが訓練は受けていない。
何百万という新しい父親や母親が毎年生まれ
人間の仕事のなかでも一番難しい仕事につく
――――ほとんどなにもできない小さな人間を肉体的、
精神的健康に全責任を負い、生産的、協調的で
なにか貢献できる社会人に育てあげるという親業に。
これほど困難で、
能力や努力を必要とする仕事がほかにあるだろうか。
 

 
と言われる、トマス・ゴードン博士の本に出会い
そのプログラムを学ぶことになったのです。

 
 
ここに解決の糸口があると思いました。

 
 
そしてここで提唱していることが
親という仮面をとり人間として接したほうが伝わるということ
 

 
正論で育てることが子どもを自立させることではない
ということでした。
 

 
親だから教え込まなければ!!
親だから言うことをきかさなければ!!
この力の入り方が伝わらない子育てになっている。
 

 
親をラクにしないといけない
力の抜き方を伝えなければいけない
 
 
そうしないと子どもが守れない
自立した子どもを育てあげることはできない
日本がつぶれる。。。
 
 
このプログラムは親をラクにするのですが・・・・・

 
実は想像以上に難しい。
力が抜けないのです。
 
それが仮面であると自覚も出来ません。

 
皆さん悶絶しながら自分と向き合い
子どもと向き合い頑張っておられます。
 
 
 
 
でも人間は、子どもは未熟だから
教え込まないと何も知らないのではないか?!


不安に思いますよね。

 
これについては、脳の働きや
人間というものを考えた方がよく
これは川西の医学的知識での見解があります。
 
 
もうひとつ、
人が悩みを克服する過程には順番があるということ
 
 
それは次回とします。