スライム「ジプシーになりたいなと思いまして」
オプーナ「唐突に何をおっしゃるのです?スライムさんはモンスターじゃないですか、ジプシーになどなれやしませんよ」
ス「いえ、ジプシーは、特にヨーロッパではもの凄く忌み嫌われている存在で、永久に解決が見られないであろう社会問題でもあると目にしましてね、同じように人々に嫌われるモンスターとして、思う所がなきにしもあらざる感じと言いますか、ちょっと社会派モンスターを目指してみようかと……」
オ「スライムさんを嫌っている人などいませんよ。スライムさんは日本で一番好かれているモンスターじゃないですか」
ス「いやいや、黄色いピカ野郎には敵いませんよ。最近ではモンスターといえば皆で狩るものらしいですからね、僕の時代などとうに終わっています…」
オ「しかし、私よりは知名度・人気ともに抜群なのは間違いないでしょう、そんなに思い悩まれなさるナ…」
ス「…違ぇねぇ、」
ス・オ『ハハハ!!』
ス「…って、なんですかこのどうでもいい流れは!ジプシーってのは、例え話に決まっているじゃないですか。先週、丁半博打だったプット売りに成功しましたんでね、次はどうしようかと考えていまして…」
オ「色々考えた結果、今回は配当金を出す企業の株を買い、配当をもらったら即撤退してまた次の企業の配当を探してみるという、放浪者的な取引に挑戦してみようと思い立ったんですナ」
ス「なんだ、理解されていたんじゃないですか。中途半端にセンシティブな問題に触れて、何か面倒なことになりやしないでしょうね…?」
オ「そもそもジプシーという言葉自体が現在では差別用語の一種とされているらしいですからナ、もし問題なら、スライムさんの一言目の時点でアウトでしょう」
ス「そうだったのか、でも僕はジプシーダンスのおかげでジプシーという言葉にはポジティブな印象しかないからね、久しぶりにmaruさんの動画でも貼ってこの場をごまかしておこう」
ジプシーダンス: 演奏maruさん、ウサコさん、フクメンさん
(http://www.nicovideo.jp/watch/sm5356595)
オ「素晴らしい演奏ですナ」
ス「僕は技術的なことは分からないけど、楽器やっていそうな人もべた褒めコメントを残しているみたいだからね、きっと凄いんだろうね。…実は、思い入れのあるオリジナルのゲーム音源の方がちょっと好きかな、というのは内緒だ」
オ「…と、また無駄話が少々過ぎるようですナ。話を戻すと、スライムさんは高配当の企業の株を買って、配当をもらったら即時撤退して次の投資に向かう、という戦法でいってみようと考えているわけですナ」
ス「そうそう。しかし、どの企業がいいのか悩んでいまして…。そもそも、近々配当を出してくれる企業はどうやって探せばいいんだい?」
オ「色々方法はあるでしょうが、やはり最もメジャーなものとしては、dividend.comのカレンダーを見る、というのがいいのではないですかナ?
http://www.dividend.com/ex-dividend-dates.php
…しかし、どうやらプレミアムサービスに登録しないと、1日3回ぐらいしか検索できないようになっているようです。ということで、いたずらに何度も検索せず、なるべく長い期間を一度に検索して、必要な分の結果をダウンロードあるいはコピペさせてもらう、というのが賢い使い方でしょうナ」
ス「ほうほう、結構毎日配当権利落ち日を迎える企業はあるもんなんですね。
…おっ、PM(フィリップモリス)が、明日火曜日Ex-Divだって!コレ良さそうじゃなくて?」
オ「それはいい選択だと思いますが、歴史ある大企業の場合、恐らく権利落ち日後に株価が下がってしまうと以前調べた結果からは出ていますね」
(以前の記事)
配当権利落ち日前後で、株価はどう変わる?~バフェットTOP10配当銘柄で見てみる~
ス「なるほど。確かに即売ろうと思っても株価が下がる可能性は高いですからね、実は、ゲットアンドアウェイ戦法とか言ってますが、こんなことを考えているんです。
・権利落ち日直前の株を買う
→即カバードコール売りでオプション代金をゲット
→配当ゲット
→オプション満期後、株価が落ち着いていたら、株をできれば購入金額より高く売る
…という、売買による利益・配当に加えオプションのプレミアムまでゲットしちゃおうという贅沢コースです」
オ「上手く行けばなかなか利益を上げられそうなやり方ですナ。そう上手く行くかは分かりませんが…。
しかしスライムさん、PMの株価は100ドルですからね、スライムさんの心もとない余力では、カバードコール売りができる最低単位の100株などとても買えやしませんよ」
ス「な、なんだってー!!ぐぬぬ、僕はなんて無力なモンスターなんだ……仕方ありません、他を当たりましょう。何か良さそうなのはないかな~…っと…
…あぁっ!ギョエー!!何だこれは!!
…配当利回りが51.98%って、一体何なんですかこれはーっっ!!」
オ「どうやら特別配当が実施されるようですね。1年換算の配当利回りは52%ですが、今回はもちろんその四分の一、13%分の配当が株主に還元されることになりますが、それでも十分大きいですね」
ス「FURの現在の株価は9.6ドルとかそこらで、配当は1.25ドルか…。これは凄まじいね。僕、飛びついちゃってもいいかな?」
オ「恐らく権利落ち日に株価は大きく落ちるのではないかと予想されますが…」
ス「もちろんさすがの僕もそのぐらいは予想するさ。そこで、先ほどのプランを少し変えて、以下のプランでどうでしょう?
・株を買う
→即カバードコール売りである程度の利益を得るとともに、大暴落に備えてプットを買う
→株価が暴落してプットの価格が上がったら、購入したプットの内2枚だけ残して他を売り払うことで利益を得るとともに、値段が下がっているはずのコールを買い戻していつでも現物株を売れるようにしておく
→様子を見て、株を売り払う。もし取り返しがつかないぐらい暴落しても、残しておいたプットオプションの売る権利を使ってある程度の価格で売り払うことができるので、そこまで問題はないはず…
……あまりにも完璧すぎて、何だか怖いですよ。どうです、オ師匠、これはいい案なのでは?」
オ「筋書き通りに行くかどうかなど誰にも分かりませんが、とりあえずオプション板がどうなっているのか見てみましょう」
ス「残念ながら月1オプションしかないのか。しかし、プットオプションを見てみてよ!アウトオブザマネーのプット、激安じゃないですか!!」
オ「確かに非常に安価で取引きされていますが、残念ながら扱われている行使価格が少ないのがややネックですね。
アウトオブザマネーの中で最も高い行使価格の8ドルでも、この画像を撮った時の現在株価は9.66ドルですから、結構なディープアウトオブザマネーになってしまっていますよ」
ス「そうか、配当1.25ドルだから、配当後、その分の価値が下がって株価が1.25ドル下がっても、9.66-1.25=8.41ドルで、行使価格8ドルのプットはなおもアウトオブザマネーなのか…。
…しかしねオ師匠、誰がどう考えても、こんな高額の配当を出したら、株価はまず沈みますよね?それならば、現在かなりディープアウトオブザマネーとはいえ、暴落後は確実にプットの価格は上がると思うんです。
上の『配当ゲットアンドアウェイ作戦』うんぬん抜きにしても、このプットオプション、めっちゃくちゃお買い得なんじゃないですか?値上がりの約束されている商品といいますか…」
オ「そう思われるなら購入してみれば良いでしょう。未来がどうなるかは誰にも分かりません。失敗しても、これは中々いい経験になるのではないですかナ?
いずれにせよ非常に安い価格で取引きされていますからね、現在非常にお買い得であるとは言えるかもしれませんナ」
ス「そうですね、プットを今すぐに買ってもいいんですがしかし、Ex-Divは22日ですからね。明日21日火曜日が、配当をもらうために株を買えるラストチャンスであり、まだ1日あるわけです。
僕の予想では、明日、この高額配当につられた乞食どもが群がってきて、株価は上昇するのではないかと思うのです。
したがって、株価が上がればコールオプションは値上がりしプットオプションは値下がりしますからね、今すぐプット買いに走るのではなく、明日、満を持してコールを売り、プットを買おうかと思いますよ!」
オ「おや、現物株はどうされるおつもりで?」
ス「あぁ、言いそびれてましたが、さっきサクッと買っちゃいましたよ。僕の余力ではわずか2百数十株しか買えないのですが、全力で買うとプットを買えなくなっちゃいますからね、カバードコール売りに使うのは200株あればいいということで、200株購入しましたよ、9.62ドルで」
ス「ちなみに1回取引無料権があるはずなのに、普通に手数料は取られていましたよ。説明が違うじゃないか、どうなってるんだこの証券会社は!」
オ「また質問してみるしかないですナ」
ス「フフフ、まぁいいでしょう。さっき言った通り、明後日の暴落を迎える前に、明日、忘れずにコールを売ってプットを買いますよ。
コールもプットも、もちろん対象は来月満期で行使価格8ドルのやつです。なるべく高い価格で売って安い価格で買いたいですね、言うまでもないにも程があることですが…」
オ「なお、本日の取引終了時、プットオプションは微妙に価格が上がりそうな気配がありました(直近取引価格が0.10になり、Askが0.10から0.15になった)。スライムさんの予想通りプットの価格は下がってくれるでしょうかね??」
ス「明日は多分株価が上がる!そしたらきっとプットも下がるんだ!」
オ「もう既に非常に安価な、ほぼ最低取引価格 (=0.05) 間際で取引きされていたんですから、そこまでケチらずに妥協してプットは購入しておいても良かった気もしますがね…」
ス「でも、取引価格0.10が0.05になったら、半額だよ?!明日まで待ってみる価値はきっとあるんだ!」
オ「どうなるかは、明日のお楽しみですナ」
【暴騰暴落銘柄推移表】
銘柄 | 業種 | 登場日 | 登場日の株価(前日比) | 登場~本日までの値幅 | 本日の株価(前日比) |
---|---|---|---|---|---|
GBSN (Great Basin Scientific) | バイオ | 5/18 |
↑3.65 (110.98%) |
1.63-3.65 |
↓1.85 (-0.54%) |
CLRB (Cellectar Biosciences) | バイオ | 5/20 |
↑3.45 (228.57%) |
3.00-4.07 |
↓3.54 (-2.75%) |
INNL (Innocoll Holdings) | バイオ | 5/25 |
↑10.51 (47.82%) |
5.75-11.94 |
↓5.75 (-4.17%) |
EBIO (Eleven Biotherapeutics) | バイオ |
6/2 |
↑1.78 (34.85%) |
1.69-2.57 |
↓2.22 (-4.72%) |
LBIO (Lion Biotechnologies) | バイオ |
6/3 |
↑8.65 (43.45%) |
7.37-8.65 |
↑8.01 (6.52%) |
HMNY (Helios and Matheson Analytics) | IT |
6/6 |
↑7.22 (549.16%) |
7.22-13.75 |
↑12.30 (0.82%) |
BSPM (Biostar Pharmaceuticals) | バイオ |
6/8 |
↑4.12 (200.75%) |
3.33-5.77 |
↓4.79 (-16.98%) |
SPHS (Sophiris Bio) | バイオ |
6/10 |
↑1.98 (69.23%) |
1.82-2.18 |
↓1.82 (-9.45%) |
OSG (Overseas Shipholding Group) | 輸送 |
6/13 |
↑10.90 (473.68%) |
10.33-11.69 |
↑11.69 (7.05%) |
LBIX (Leading Brands) | 飲料 |
6/14 |
↑2.53 (68.67%) |
1.87-2.53 |
↓1.87 (-4.11%) |
GBIM (GlobeImmune) | バイオ |
6/16 6/17 |
↑2.05 (45.38%) ↑3.30 (60.98%) |
2.05-3.30 |
↓2.28 (-30.91%) |
NTN (NTN Buzztime) | ゲーム |
6/20 |
↑9.98 (104.09%) |
- |
- |
SDR (SandRidge Mississippian Trust II) | オイルガス | 5/17 |
↓1.47 (-20.97%) |
1.42-1.83 |
↑1.76 (2.02%) |
NERV (Minerva Neurosciences) | バイオ |
5/23
5/26 |
↓4.02 (-17.45%) ↑11.80 (233.33%) |
3.54-14.33 |
↑11.04 (8.45%) |
IONS (Ionis Pharmaceuticals) | バイオ | 5/26 |
↓21.36 (-39.42%) |
21.36-24.29 |
↑23.04 (2.58%) |
GSAT (Globalstar) | IT | 6/3 |
↓0.9437 (-54.85%) |
0.94-1.34 |
↑1.34 (11.67%) |
CBYL (Carbylan Therapeutics) | バイオ |
5/18 6/15 |
↓0.7845 (-31.18%) |
0.69-1.38 |
↓0.69 (-5.08%) |
GYRO (Gyrodyne) | 不動産投資信託 |
6/16 |
↓20.83 (-30.91%) |
20.75-20.85 |
↓20.75 (-0.48%) |
CDXC (ChromaDex) | 化学 |
6/20 |
↓2.84 (-42.97%) |
- |
- |
ス「おっ、珍しい業態の企業が100%超えとはすごいね。このNTNとかいうゲーム・放送事業の会社に何が起きたんだい?」
オ「実はこれといってニュースがなく、Message Boardでも『なぜ?』『何かニュースがあるんじゃない?』などと噂されているようです。本日1-for-50の株式併合があったばかりなのですが、併合後の株価が2倍になってますからね、これは興味深い値動きですね」
ス「…2日連続トップだったGBIMは、今日はワーストに近い値下がりだったね。永久に上がる株なんてないんだね(ガッカリ)」
オ「大きく上がったら大きく下がる、それは仕方ないでしょう。」
ス「GSATの利益は、ちゃんと125ドルになってくれたね」
オ「証券会社によると、前回計算に使われていた0.025は、BidとAskの平均値が用いられていただけ、とのことでした。Bidが0.00でAskが0.05で終わり、金曜日は0.025という数字が使われただけだったようです」
ス「とにかくFURの値動きに期待だ!」
オ「もしかなり上がったら、配当にこだわらず速やかに売るのもありかもしれませんね。
…そんなに上がるとは思えませんが、『どうしてもこの信じられないぐらいの高配当を経験したい』などといった変なこだわりは捨て、どちらが最終的に大きい利益を上げられそうか、常にベストな選択肢を選ぶことが大切ですね」