イオン飲料について 小話 | あみちゃんのホジキンリンパ腫寛解後のブログ

あみちゃんのホジキンリンパ腫寛解後のブログ

2013年秋、 古典型ホジキンリンパ腫 混合細胞型ステージⅣから緩解後、多少後遺症は残るものの無治療で現在まで再発もなく経過、これから続く同じ病気の人に少しでも元気を与えられればと発信しています。

昨夜から今朝方は風が強かったです、そして寒いかと思ったら暖かいなんか変な天気です。

 

年末にあみちゃんは今日は仕事納めでした、来年4日まではお休みです。

年内は大掃除ならぬ小掃除して無理なく過ごしたいかと思います。

 

今日の小話、12月16日のブログの続きです。

 

インフルエンザやノロが流行っています、高熱や下痢して脱水症状でスポーツ飲料を飲む方も多いかと思います。

幼児も体調壊すと脱水症状になりやすいですね、この時哺乳瓶にスポーツ飲料を入れて飲ませる人もいます。

またお風呂上がりの水分補給や夏場や冬場もボトルに同じようにスポーツ飲料を入れて持ち歩く方もいます。

 

スポーツ飲料の元になったイオン飲料は現在は当たり前ですがルーツは180年前イギリスの医師が15人のコレラ患者に食塩水を注射して5人の命を助けたのが始まりです。

 

伝染病のコレラは激しい下痢で脱水症状になります、感染症の治療には抗生物質は必要ですが下痢や嘔吐に伴う脱水の処置は今では当たり前の点滴注射ですが生命保持には欠かせません。

 

体を動かすためには車同様に燃料とそれを運ぶパイプが必要です、体では燃料に当たるのが「ブドウ糖」パイプは「血管」です。

 

小腸から吸収された栄養はまず血管に入り毛細血管を通り全身の細胞に行き渡ります、がまだ栄養素は細胞内には入れません、ナトリウムと一緒になって初めて細胞の中に入ることができます、そして老廃物は細胞の外に出て血液を通じておしっこになり体外に排出されます。

 

脱水になると水分だけではなくナトリウムなどの電解質も奪われます、バランスのとれた体液でないと栄養も取れれないし老廃物も出せません、そのバランスを調節する働きがナトリウムがあります。

人間の体液の塩分は0.9%です、この濃度の塩水が「生理的食塩水」で輸液や注射液をとかす時に使われます。

 

話は遡って戦時中の時大量出血で瀕死の兵士を一つまみの塩とバケツ1杯の水で大勢助けたそうです。

この生理食塩水の濃度戦時中どのようにして作ったのでしょう。

バケツに水を入れ食塩を少しずつとかしていきます、その食塩水を目に注し滲みなくなったところが体液と同じ濃度です。

この生理食塩水私たちも花粉症の目洗い以外にも鼻うがいや傷口の洗浄しても刺激が少なくできます。

 

簡単に作る方法をおしらせします。

500ccのペットボトルの水を用意します、それに小さじ一杯の塩(5g)を入れて混ぜて完成です。9%が理想ですがここでは10%です。

 

さてイオン飲料(経口補水液)先ほどもちょこっと書きましたが、このイオン飲料はWHOで50年前に開発されました。

その当時インドでコレラが大流行して30%の死亡率だったそうです、点滴はありましたが多くのスタッフや医療設備がなく多くの人には足りなかったです。

 

ところがブドウ糖と食塩を同時に取ると小腸から約25倍の速さで水分と栄養分が吸収されることがわかりました。

そので開発されたのが点滴の代わりに口から飲める「経口補水液」が誕生しました、そしてこコレラの死亡率30%が3,6%までに激減したそうです。

この経口補水液のおかげで設備やスタッフが不足した発展途上国で毎年何十万人にもの子供達の命が救われているそうです。

 

20世紀最大の栄養学の発明と言われています。

 

ところがスポーツ飲料と経口補水液が混同されている人が多いかと思います、その違いはなんでしょう。

      

        ナトリウム   カリウム         糖質

経口補水液    75(mEg/l)  20(mEg/l)     ブドウ糖2%

スポーツドリンク 21(mEg/l)         5(mEg/l)      砂糖6% 

                           (mEg/l)はメック:イオン濃度の単位

 

経口補水液の2%のブドウ糖が最も体に吸収されます。

 

経口補水液の誕生は先ほど書きましたがスポーツドリンクの誕生はどうでしょう。

アメリカの熱狂的なスポーツ「アメフト」で選手が脱水や熱中症で亡くなる事故が多かったそうです、以前は運動中の水分補給はタブーとされていました、厳しさに耐えることで強くなれると・・・

現在のスポーツ医学では水分補給が常識となっています。

暑い環境で普通ならば水で十分ですが激しい運動では水だけ大量に飲むと血液中のナトリウム濃度が低下して水中毒、全身倦怠感、悪心、嘔吐などを引き起こします。

血液中のナトリウムが不足するので細胞内まで水分が行き渡らないためです。

そのためスポーツドリンクは激しい運動や炎天下の熱中症防止、脱水症状の回復には効果があります。

ところがスポーツドリンクは電解質が少ないです、マラソン選手などスポーツ飲料だけだとナトリウム不足になることがあります。

でも経口補水液の2%ブドウ糖です、美味しくないのです。

その点スポーツでリンクには美味しくないと売れないというために砂糖が多く入っています、これもまた欠点があります。

 

ちょっと計算

甘い砂糖入りのコーヒー250ccに砂糖はステックシュガー3gが何本入っているでしょう?

答えは24gですから8本分入っています、ブラックのコーヒーに自分で8本入れますか?

同量のコーラは10本です

スポーツドリンクは砂糖6%ですから250ccで砂糖は15g ですから3gのステックシュガー5本分です。

汗を掻くからと500ccのスポーツドリンクを飲めば10本分のステックシュガーを飲むことになります。

 

若者が 電車の中でペットボトルでラッパ飲みする姿が見られます、ペットボトル症候群です、この時糖分の摂りすぎでインスリンが急激に分泌され逆に血糖値が下がります、そこでアドレナリンが分泌され精神的に興奮状態になります、最近の若者が若者がキレやすいのも一因があるかも?

スポーツドリンクを飲みすぎると血糖値が高くなり喉が乾きます、だからまたスプーツドリンクをさらに飲むそのため「倦怠感」「体重の急激な減少」「意識混濁」による急性糖尿病になる危険性もあります。

 

ある研究では清涼飲料水を毎日1杯飲むごとに糖尿病の危険性が22%増えるそうです、それを水やお茶に変えれば14%に低下するそうです。

平成26年度の香川県小児習慣病予防健診の結果"HbA1c 5.6~5.9%"の糖尿病発症1歩手前の極めて危険な状態と判定された子供が10人に一人いるそうです。

 

 

この続きまた書きます。