アルスラーン戦記 106 | 大掴ひつじ物語

大掴ひつじ物語

たいへん狭い範囲の非常に分類しにくいうえによく途中で切れている記事置き場

出発は明日という日の夜。

部屋で剣の手入れをしていたキシュワード氏

だが、かすかな物音を聞き、部屋を見渡すと

ぶ厚い書状が帳の裏に隠してあったことが

判明。封印が亡きバフマン卿のものであった

ため、従者にいったん口止めして預かること

にするが、おそらくこれが前に話題になった

ヴァフリーズ卿からの密書であると推察、

封印に指をかけようとするがコレを読んだが

ために懊悩しまくった同僚のことを思い出し

うかつに開らけない、と手を離したところで

どう考えてもあり得ない王妃様の襲来。

「その書状を渡しなさい」と静かにしかし

断固たる態度で言ってくる。 

結局、それに抗することもできず手渡すと

その背後から国王陛下も登場。 二人そろって

取りにくるくらいの重要なアイテムだと

証明しにきたようなモンだが。なんで

ジャストタイミングでやってきたのか

謎だったが、ここでは口止めしたはずの

侍従がチクったことがわかるようになってた。

 

結局、問題の書状は開かれることなく

手近の松明に放り込まれてむなしく燃えつきる。 

翌日、掃除夫が灰の中の切れ端に「ヒルメス」

の名が書かれていたことを認めるが、燃えて

しまったのでどうにもならない。やはり密書

だったようだが ここで静かに退場。

しかしキシュワード氏の胸にはこの恐るべき

を抱えたパルス王家と血のつながりが無い

ことはアルスラーン本人にとってむしろ

すばらしいことなのでは、という安堵が

ひろがったという話。 

 

前回アレが水路を破壊していったため

引き続き水不足の王都。 家畜にもお水は

必要で、悲しげに鳴くのを聞きつつどうにも

できない様子 。もったいないから王宮前の

噴水を止めろ苦し紛れに命令したら

「止めろっつったって 技師も例のアレ

始末してるからやり方わからんしー

とりあえず壊すか」と今日も安定の後先

考えない国民性で。まあ予想通りに貴重な

水が更に泥水となってあふれだし、かえって

大惨事に。

 

そんな本日も眉間のシワが伸びることのない

ギスカール氏の元に、一人の兵士が元気

いっぱいに面会を求めてきて「やっと報告

できることをうれしく思います」とか言い

出すが。最近アレコレありすぎて当の本人も

すぐに思い出せなかったその依頼内容は

「銀仮面がなにやらアヤシイ動きをしてる

のでその目的を探ってこい」と いう案件でした。

その間にもう怒濤のアレコレで銀仮面卿

(ヒルメス)との共闘関係決裂が確定。

「無駄足をさせてすまんかったが、もう

奴が何かたくらんでいたのは明白だしウラを

とる必要もなくなったので その話はええわ」

なってしまった。

一応デマヴァント山での大騒ぎの話もしようと

したが軍議に入ってしまったのでその件も

終了。何かの墓荒らしをしてたことなど

まあ言ったところでルシタニア軍にはたいした

ハナシではないかと思い直す。

まあそうでしたが。

 

堅牢な王都を頼りに籠城を続けるにしても

援軍がこないのがツライなあと話を進める中で

「…マルヤムにボダンの軍がいますけど」一応

口にだしてみるモンフェラート氏だが

「あんな奴に頼るぐらいなら城を枕

全軍討ち死にした方がマシだわ」

王弟殿下に絶叫されて終了。

まあそうだろうね。 

 

そんなマルヤムで、なんかしらん王侯貴族

並みのでかいベッドで絶叫されてるとは知らず

すやすや眠ってるボダン大司教の元に、

黒い蛇のカタチをしたナニモノかが近づき

「ザーブル城がもぬけの空だから急ぎ行け。

これは神の知らせだ」とかささやきかける 。

えええ、そんな展開あったかな。 

これはやはりボダンの件は第二部に持ち

越さず、今期で決着をつける流れ確定か。 

 

一方のギランでは、王太子殿下から

「エクバターナに不法に居座っている

ルシタニアにはとっとと国に帰ってもらう

決然と「王都奪還」が明言される。

これで第7巻へ突入ということでしょうか。

 

実は冒頭で「トゥラーン人捕虜は逃がしたけど

まあええわ」という(自分の手で処分が終わった

ことでもあるから)意外とあまりぐちぐち言わ

ないことで定評のあるらしい上司:国王陛下

対し、それでも冷や冷やしてたらしい真面目な

キシュワード卿が大きく息を吐きだしておられる

後ろでじゃあウチも出発の準備するかあ」と

真顔で言うバードさん。後ろで若手が

「ええ!?」「出発、明日やでえ!」とビビって

いた。…多分これ、よくできた部下がいて細かい

ことは全部丸投げされて完了してて自分一人

準備の話だと思われ。

…そうだと言って。頼む(泣)。