アルスラーン戦記 100 | 大掴ひつじ物語

大掴ひつじ物語

たいへん狭い範囲の非常に分類しにくいうえによく途中で切れている記事置き場

王太子の剣に傷付けられ、それでも速やかに

その場を離れ仲間に「任せた」とか言いおいて

さらに距離時間を稼ごうとするシャガード

だが、例の黒騎士がぐいぐい迫って来て

どかばきぐええという嫌な物音がかなりの

至近距離で背後に聞こえてくるのを、必死で

振り切り、あろうことか味方も斬り捨てて

逃げようとする姿を見とがめたジャスワントが

「己だけ逃げるつもりか卑怯者!」と喚く

あたりまで離れたところで「よし、別荘に

逃げ込んで再起を…」と思ったらしい一瞬。

飛来した鷹:アズライールので右頬を

えぐられ、たまらず落馬したところを素早く

追いついたジャスワントに押さえこまれる 。

 

捕らえられた「ナルサスの旧友」は完全に

居直って「奴隷売買のなにが悪いか!」

「なんならお前も売り飛ばしてやるぞ!」とか

騒ぎ立てる始末。駄目だコイツ。早く何とか

しないと内心で全員一致しつつも「処刑

しましょう」とはさすがのナルサス卿でも

言い出しにくいであろう、とか周りで見守る

ギーヴ&ファランギース様が考えてると

王太子がシャガードの前に一人静かに進み出て

「そなたを1年間、奴隷商人に引き渡す」

発言。奴隷扱いされて考え直せという主旨。

「ジャムシードの英知に誉れあれ!王者の

審判は下された」という女神官の宣言の元に

その場は終了 。しかし宣言された方は承服

できず「一年くらいで改心なんかしてやる

ものか!必ず復讐してやる!ナルサスなんぞ

祭り上げられていい気になってる雛鳥にも

必ず報いを受けさせるぞ!」

とまあ思っていても言わなきゃいいのに

という典型の捨て台詞をドヤ顔でわめきちらす

シャガードだったが、これを聞き逃すつもりなど

全くない黒騎士渾身のパンチが(*ケガして

無い方の)顔面にヒット 。

それでも「手加減してなかったら地面を突き

破って地獄に直行だったぜ」というなかなか

詳しい解説はこちらもギーヴ卿でした。

それを見て、今まで「ダリューンは落馬した

相手を切りつけたことはないし縛られて

自由を奪われたものに暴力を振るうことは

なかった」という話がされ、よほどハラに

すえかねたんだろうねえ と周囲の目が飛び

出してる中、当の本人悪鬼の形相で手を

ふきふきしてるのもご愛嬌。 

*ただこの話を読んだ時も思ったのだけれど

奴隷制度撤廃および奴隷完全解放を歌ってる

ということは「奴隷商人という商売」も撤廃する

ことになるんだがこのタイミングでその

「奴隷売買というシステム」を利用するのは

どうなん?という少々のひっかかりは

感じていました。 …まあ結果的に相手も改心には

至らなかったわけだし(*未来日記)

 

海賊とその黒幕をまとめて捕らえた王太子

一行の実力を今度こそ目の当たりにした

ギランの豪商達はその場で王太子に組みする

ことを誓い。その噂を聞いたギラン周辺

各地の商人が王太子府に貢物を手に日参、

結果、軍馬、船、兵隊、金貨、弓矢、穀物

その他山盛り、そして山盛りに積み上げ

られ、もう何が何だかわからないと素直に

目を回すアルスラーン殿下に、これこそが

ギランの財宝ですとドヤるナルサス。

 

一方で「サフディー島近辺の海賊の残党

片づける」という話を聞き、「それを見たい」と

言ってみた王太子は「いえいえお勉強が先

ですよー」とにっこり笑顔で釘をさされ

トホホーといいつつエラムと共に勉学に

励む、まあ平和な後日談が描かれる。

 

大量のお礼金と酒樽を現物支給され、こちらも

ほくほくとしつつ「こんなとこ(都会)に

長居はできませんわー」と笑顔のゾット族。

いい黒絹が手に入ったので旗を作ってみたよと

言われ、なかなか渋くてかっこいい黒旗

見てアガる一同から、「何か事あれば

アルスラーン殿下の盟友としていつでも

はせ参じます」という心強い約束も取り

付ける中、「お嬢も早く帰ってきてください

よー」「族長になってくださいよー」と

言われるアルフリード。それを雑にいなしつつ

まだ戻ってないらしい兄について「もう、どこ

ほっつき歩いてるんだか」とか、妹から言われ

てる兄者は相変わらずマルヤムの姫を護衛しつつ

山道を進んでいた。

前方にルシタニア軍の一団をめざとく見つけ、

普通によけようとしたが、相手がそれを見咎め、

捕らえろ。逆らえば切り捨ててもいい」

発言。え、モンフェラート卿そんな人だった?

 

今回の癒しは、捕らえられても往生際悪く騒ぐ

シャガードの不敬な態度にむかっ腹を立て、

「こいつの口に辛子を塗ってやりましょう!

シンドゥラ国では流言卑語を為す輩にそういう

罰をあたえますから!」と主張するジャスワントに

「それならラジェンドラ殿もか?」とかフツーの

間髪いれず心の中でツっ込んだ王太子

殿下に一票。

「パルス国王子の心の友で親友(自称)」

シンドゥラ国王さまの評判とは。(-_-)