蚊の不思議 | 薬剤師が伝授する知らなきゃ損する健康知識

蚊の不思議

今年も、もう夏の暑さになり、早くも夏バテしそうな勢いがあります。

 

夏になると、嫌なのは暑さだけではなく、虫がゾロゾロと出てくる恐ろしさがあります。

 

 

特に万人が嫌な虫の代表の一つに、蚊があります。

 

あのプ~ンとした音を聞くと、虫唾(むしず)が走るというか、なんというか、

 

部屋全体を殺虫成分まみれにしたくなる気持ちもわかります。

 

 

蚊は、15度位から活動を始めて、35度を超えると活動を控えます。

 

ですので、近年の夏の猛暑日では蚊は発生しにくいということになります。

 

25度近辺が最も活動しやすいと言えるでしょう。

 

 

蚊に血を吸われるとかゆくなるのは、唾液のせいです。

 

実は、このかゆみの元になる唾液なのですが、最後まで血を吸わせると、唾液も吸い取ります。

 

ということは、唾液の回収をしてくれれば、かゆみはなくなるという理屈になります。

 

 

ですが、私達は、蚊に吸われているところを発見すると、払い除けたり潰したりします。

 

最後まで血を吸い切るところまでいかないので、唾液が残りかゆみが出てしまうのです。

 

また、蚊に吸われていることに気づかなくても、

 

動いてしまうことで、蚊が勝手にどこかに飛んでいってしまうこともあります。

 

 

蚊に吸われているところを発見したら、じっと我慢して、

 

最後まで見届けるということが一番良いということになるのです。

 

 

とは言うものの、実際、それはかなり我慢強くないと出来ないでしょう。

 

実生活では、虫よけスプレーを使用するということと、蚊を増やさない環境づくりが大切です。

 

 

水源が2~3ミリあれば蚊の産卵場所となり得るので、

 

植木鉢の皿・バケツのくぼみ・空き缶・ペットボトルのふたやポリ袋などに

 

溜まった水場はなくしたほうがよいでしょう。

 

 

テーマパークには蚊があまり存在していません。

 

これは、徹底して蚊のいない環境づくりをしているからです。

 

水たまりをなるべく作らず、もし出来てしまっても、

 

すぐに流すようにしているから、あれだけ大きな敷地でも大量発生しないというわけです。

 

 

家の構造上水が溜まってしまうということもあるかもしれませんが、

 

10日で成虫になることを考えれば、こまめに片付けや水気をなくす・吸い取るようにすれば、

 

増えにくい状況は作れますので、ぜひ、家の中の掃除だけでなく、

 

庭やベランダの外にも目を配っておきたいものです。