機能性表示食品の不思議 | 薬剤師が伝授する知らなきゃ損する健康知識

機能性表示食品の不思議

小林製薬の「コレステロールを下げる」という機能性表示食品の

 

死亡者や後遺症関連のニュースやお知らせは、まだ定期的に目にします。

 

その管理体制には疑問が残ることがありますが、

 

そもそも機能性表示食品というのは、どれほど効果があるものなのでしょうか?

 

 

実は、この機能性表示食品の定義、かなり曖昧です。

 

ざっくばらんに言いますと、病気のリスクを低減させるものではなく、

 

健康な人が多少不安になっている気持ちを解消するための食品群で、

 

エビデンスは一応あります、というものみたいなものです。

 

 

ポイントは、病気の人は使ってはいけない、対象にしていないということです。

 

これでは、本末転倒なのですが、

 

「病気の人は、きちんと効果がある医薬品を飲んだり処方してもらいなさい、」

 

というところでしょうか。

 

 

ツッコミどころがかなりありますが、

 

内臓脂肪減少薬としてCMで盛んに宣伝されていた薬でさえ、同じような扱いです。

 

(こちらは、さらにきちんとしたエビデンスがありますが)

 

 

ですので、世の中で販売されている健康食品郡というのは、

 

過度の期待はせず、それぐらいの程度と思っているのがよさそうです。

 

 

高い金額を出して購入するホンモノは、数少ないですし、

 

それを見極めるというのは、医療従事者でも困難な作業かと思います。

 

 

手軽なものに頼るというよりも、地道な食事療法・運動療法が、

 

最終的には功を奏すというところに落ち着きそうです。

 

 

今年の夏は早くにやってきそうですので、

 

動きが辛くなる前から、しっかりと慣れさせて対策しておきたいものですね。