雷蔵八百夜 370夜 1月12日

 

明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお付き合いをお願い申し上げます。

 

今夜の演目

「明烏」と「二番煎じ」の二席です。

「明烏」は名人の文楽師匠と志ん朝師匠が素晴らしかったです!

大物噺二席を務めます。

 

 

諸見湯山(その191)  

「福島の名湯と水郡線の旅」

 

11月23日、福島の三春町での口演です。

朝早く起きて支度をしていると大きな揺れです。すぐテレビをつけると震源は福島沖です。

アナウンサーが「津波が来ます。早く逃げてください!」と叫んでいます。

えらいことになったと思いましたが、震度は5弱で大した被害も無いようです。

 

新幹線に乗るため大宮へ行きますと、どうやら電車は動いていて、郡山まで着きました。

そこからの磐越東線は不通になっていますが、先方で迎えに来てくれまして、無事三春に着きました。

三春町交流館「まほら」という400人が入場できる立派なホールが会場です。

何事もなかったようにシルバー世代向けの落語会が開かれました。

その日は隣の駅(要田=かなめた)近くの要田温泉泊りです。

翌朝、宿の人に仲森の紅しだれ桜を案内してもらいました。有名な三春の滝桜はもう老木ですが、こちらは木も若くて赤い桜が見事だそうです。

 

  仲森の紅しだれ桜

 要田温泉の隣の神社(南朝を祭っています)

 

郡山へ出て、今度は水郡線に乗りました。ここは各駅停車の電車しか走っていません。

ちんたらちんたらと一時間半で東館(東館)駅着です。ここから温泉まで歩いて行きます。

山道をどんどん登って二時間半、やっと湯岐(ゆじまた)温泉に着きました。

茨城との県境近くの山の中です。

宿が三軒あって一番手前の「和泉屋旅館」へ泊まりました。38~39度の源泉は混浴です。東北の地震で温度が2度くらい上がったそうですが、このぐらいがちょうどいいです。

加温した男女別のお湯も別にあります。

翌朝は雪となりました。すべらないように、そーっと歩いて2時間10分で駅に着きました。

 

 和泉屋旅館の庭

 

 湯治の不動の滝

 

今度は水郡線を水戸方面に向かいました。

久慈川沿いに走る電車からの景色は正に墨絵の世界です。

二日かけて水郡線を走破しました。

 

 

「信州の名湯巡り」

 

師走の5日、信州の鎌倉といわれる別所温泉に行きました。

昨年はNHKのドラマですっかりおなじみの上田です。

ここは盆地になっていて、市の中心からどんどん山の方へ向かって行きます。

 

山へ入るとすぐに別所です。

十数件の宿が建つ坂の街で、落ち着いた静かな温泉です。

宿の斉藤旅館に荷物を置いて、ぶらぶら歩きです。

北向観音へ行きますと、上田の街がよく見えました。

 別所の共同浴場

 別所温泉の洗い場

 北向観音

 

 北向観音から見た上田の街

 

安楽寺の八角三重の塔は見事です。

あちこち見て一時間、この日はポカポカ陽気で汗ばむほどでした。

お湯は単純硫黄泉でサラッとしています。

 

   

 八角三重の塔(国宝です)

 

次の日は戸倉上山田温泉です。

圓山荘(まるさんそう)での口演です。「芝浜」をやりました。

別所に似た泉質で、どちらも良かったです。

 

★お知らせ★

本年度より打ち上げの会費を3500円とさせて頂きます。

計算も面倒になるのですが、お店からの要望でありまして申し訳ございませんが、よろしくお願い申し上げます。