第二章 友達の絆 151/2 完結 | Beyond Despair

Beyond Despair

― 絶望の底に落ちた少女の先に待つ運命 ―

「君達には後日、今回の件について話を聞こうと思う。それまでゆっくりと身体を休めたまえ」

エリックが俺の肩を軽く叩くと、そのまま自分達専用の車へと乗り込んでいった。

そしてそのまま、エリック達が乗った車は静かに走り出した。

「おい、坊主! 早く乗れ!!」

と、ライト達が乗る車の運転席から顔を出すタバコを加えた男。

「ノコノコしてっと置いてくぞ!」

「は、はいッ!」

その言葉に俺は走って車へと乗り込む。

俺が座席に着く事を確認すると、運転席に座る男はエンジンをかけた。

そしてエリック達が乗る車を追うかのように走り出す。

俺は呆然と窓から外を見つめた。

今だ消えない炎に勇敢に立ち向かっていく消防隊員達。

そんな彼らをざわざわと野次馬達が見つめている。

「大丈夫か?」

「ん? あぁ、平気だって」

窓からライトに顔を向けて、俺はそう彼女に答える。

この車の中で眠っていないのは俺とライトだけのようだった。

運転席に座ってタバコをブハブハ吸っている奴を除いては。

「……ごめん」

「ん?」

と、唐突にライトがうつむきながら謝ってきた。

気のせいか、頬を伝って涙が流れている様にも見える。

いや、気のせいじゃない。

コイツは今、確実に泣いている。

身体を震わせながら、本当に申し訳なさそうに。

「……お前」

「ただでさ、お前の日常を壊しただけでも……最低なのに、それどころか……私は……お前らを見捨てようとした。それだけじゃない……お前だけじゃなく、ここに居る奴ら全員の……」

日常を壊した、と彼女は呟いた。

口元に手をあてながら、涙を流すライト。

その涙を見て、俺はある事を確信した。

どうして、初めてコイツを見た時に……強がっている様に見えたのか。

きっと、どこかで無意識に、感じ取ったんだろう。 

〝コイツは、弱い人間〟って事に。

弱い癖に、強がって、全てを拒絶する大馬鹿野郎だ。




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