第二章 友達の絆 68 | Beyond Despair

Beyond Despair

― 絶望の底に落ちた少女の先に待つ運命 ―

「ま、俺が知ってるのはこれだけだ。しかし騎士団に言わなくて良かったぜ、おかげでいい小遣い稼ぎが出来た」

男はそう言いながら立ち上がり、タバコを地面に投げ捨てる。

そしてそのまま暗闇の奥へと歩いて行く。

「待てッ! その女は最後どうなったッ!」

「そのまま溶けるように目の前からいなくなっちまったよ。因みに、この先の十字路を右に曲がった所だぜ」

男は振り向かずに、手を振りながら私達の前から去っていった。

私は呆然の先に広がる暗闇を見つめる。

男の予想外の言葉。

もし仮に誘拐犯がアヴェンジャーと関係しているとしたら。

「いや、でもそんな事有り得るのか……?」

エリックは誘拐犯とアヴェンジャーが関係している事はしらないふうだった。

でも本当にアヴェンジャーが誘拐犯と関係していると言う仮説が正しかったら。

「裏で、何かを企んでいる組織がある……?」

自然的災害の様な存在であるアヴェンジャーが、実は人工的災害存在だったって言うのか?

頭が混乱してくる。

「ライト、大丈夫? 顔色が悪いけど」

「あぁ……大丈夫だ」

心配しているアイネに私はそう返事をする。

目の前に広がる暗闇、この先に行った所にある十字路を右に曲がった所が男が誘拐犯を目撃した現場。

私はゆっくりと暗闇の路地裏を進む。

「えぇ!? まだ行くの? もう帰ろうよライト~」

アイネは先に行く私にそう唸る。

けど私はそんな怖がっているアイネに構っている程の余裕が無かった。

いや、正確には無くなったかな。



/続く



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