第二章 友達の絆 65 | Beyond Despair

Beyond Despair

― 絶望の底に落ちた少女の先に待つ運命 ―

「アンタに聞きたい事がある。最近このエリアで起きている若い女ばかりを狙った連続誘拐事件についてだ」

私がそう言うと、目の前の男は鼻で笑う。

「いい歳して探偵ゴッコか? くだらねぇ事してねーでとっととお家に帰りな」

手をヒラヒラさせながら男はそう言った。

「じゃねーと、お嬢さん方も拐われちまうぜ?」

ふらりと立ち上がり、裏路地の更に奥へと男は歩き始める。

私はそんな男の肩を掴んだ。

「話は終わってない」

男は顔を私に向けると睨みつけてくる。

見たところコイツは表向きの人間では無いだろう。

さっきまでの聞き込みは表向きの人間ばかりだった、裏の人間なら何か知っているかもしれない。

「姉ちゃん、本気で犯人探してんのか?」

「あぁ、生憎と依頼なんでな」

「依頼? おいおい、その歳でもう仕事してんのか、人生損してんぞ」

「はっ、説教たれりほどの人間かアンタ。どうせ女を強姦して奪った金で生活してるって人種だろうが」

私がそう言うと男はイラっとした顔つきになる。

そそてポケットからタバコを取り出し口に加える。

ライターを取り出してタバコに火を灯すと、男は上を見上げた。

「ふぅー、アンタ中々鋭い姉ちゃんじゃねーか。まぁ、確かに俺はその人種に入る糞な男だが」

男は私とアイネにイヤらしい微笑みを見せる。

アイネはそんな男に笑みにまた私にしがみついてきた。

「まぁ、安心しな。俺も今じゃまともな仕事で金を稼いでる。その事に関しちゃ今回の連続誘拐事件にゃ感謝しなきゃならねーな。なんせ俺を立派な社会人に復帰させてくれるきっかけをくれたんだからよ」

男はさぞ嬉しそうにゲラゲラ笑いながら先程と同じ点滅している街灯の所に腰を降ろす。

ブハブハと煙を周りに吐き散らしながら私達を見つめてくる。

「立派? 馬鹿言えクズが。まぁ、アンタがどんな奴かなんて興味は無いんだ。で、何か知ってるのか」

「あぁ知ってるとも。ただ、無料で情報を教える程俺はまだまともな人間じゃねーぞ? お嬢さん」

そんな事を言い出すと思ってた。

どうりでさっきから私の身体を舐めまわす様に見ている訳だ。



/続く



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