第二章 友達の絆 60 | Beyond Despair

Beyond Despair

― 絶望の底に落ちた少女の先に待つ運命 ―

「まったく、これが学院に知れたら私生徒会長クビになっちゃうじゃない……」

「クビになるような事をしているお前にも問題あるだろ」

俺がそう言うと火野川が睨みつけてくる。

が、すぐにガクっと顔を下に向けた。

「私だって……気を付けてるのよ?」

「……何を?」

「あんまりキレないよいに」

火野川のその発言にお久しぶりの沈黙タイム。

「―― え、何この沈黙?」

「いや、だってなぁ……」

俺は坂口とエレナに視線を向ける。

「え、えぇ……だって、ですよね~」

「うんうん、ちょっと今の発言はどうかと」

俺達三人の視線に火野川はまた顔を赤くする。

「な、何よッ! 私そんなにキレてないじゃない」

プイっと顔を背ける火野川。

俺達三人は今だ目覚めない龍二に視線を向ける。

〝そんなにキレてないじゃない〟

悪いけど、これは〝そんなに〟ってレベルで到達する物じゃないと思う。

いやそりゃアニメとか漫画とかだとコント的に殴られたキャラが気絶するって事はある。

でも現実でリアルに殴られてリアルに気絶するって珍しい。

下手したら犯罪レベルになる。

「……ツンデレ会長、そんなにってレベルで人が気絶してますが?」

俺の言葉に火野川はピクっと反応する。

「そ、それは龍二が物理的衝撃に対して耐久力が無いだけよ」

まぁ、そう言われるとそうなのかもな。

俺はライトには殴られた事は無いからなんとも言えないが。

火野川には殴られたり焼かれたりするのは日常茶飯事。

けど、気絶なんて一回も――。

「いや、二回は気絶したな……」

一回目は初めて火野川に出会った時、生徒会に無断で二次元同盟部を結成したのが原因でだった。

二回目は一年の時、定期試験で赤点を取ってしまい学院の校舎裏で証拠隠滅をしようとした時だった。

一回目は殴られてそのまま気絶、二回目は魔術によっての気絶。

この事、警察とかにチクッたらどうなんだろうな。



/続く



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