第二章 友達の絆 34 | Beyond Despair

Beyond Despair

― 絶望の底に落ちた少女の先に待つ運命 ―

そして一枚一枚、交互に俺と自身の膝に置いていく。

「よし、んじゃ同じカードはここに置いて」

そう言いながら学生鞄を俺との間に置いた。

俺はため息をしながら膝に置かれたカードの束を手につかむ。

そしてダブリのカードをポイポイと鞄の上に捨てていった。

「ほい、準備出来ましたよ?」

「うっしッ! こっちもオッケー」

何故か嬉しそうな火野川を見ながら俺は何度目か知れぬため息をする。

「ちょっと、さっきから何ため息してるの?」

「だってよ、ババ抜きって二人でやるゲームじゃねーんだぜ? 逆に二人だと楽しさが減ると言うか何というか……」

因みに、不幸な事にジョーカーのカードは俺の手札にある。

つか、ダブリのカードを捨てる時に気になっていたのだが……。

このジョーカー、他のカードに比べて物凄く傷ついているのである。

まさか、これを目印とかにしてるとかねーだろうな……。

「良いの良いのッ! ねぇ、ただやるだけでも何だしさ、勝負しない?」

悪魔のような笑みを浮かべながら火野川は呟く。

「し、勝負って、一体どんな?」

「ん~、負けたら何でも言うことを聞く、ってのはどう?」

やっぱりそう来ると思った。

つか、実はコイツ隠れオタなんじゃないか?

俺はつい火野川をジド~っと見つめてしまう。

「な、何よッ! その怪しい物を見る目はッ!?」

「いや、アニメや漫画とかでよくあるシチュエーションだからさ……。まさか現実でこんな事を言う奴が居るとは予想外すぎて」

「別にアニメとか漫画の真似してる訳じゃないわよッ! その方が燃えると思っただけ」

プイっと顔を背けながら火野川はダブリのカードを鞄の上へと捨てていく。

しかし、何でも言うことを聞く……か。

つまりそれって、今日一日この生徒会長殿を好きにしても良いって事だよな?

好きにして良いって事は……。

「良いな、その勝負ッ! 乗るぜ火野川愛花ッ!」

人差し指をビシっと彼女に向ける。



/続く



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