第二章 友達の絆 33 | Beyond Despair

Beyond Despair

― 絶望の底に落ちた少女の先に待つ運命 ―

「つか、アイツ等大丈夫なのか? もし座れてなかったら、第三エリアに着く頃にはヘナヘナの紙くずみたいになってるぞ」

「あぁ、それなら大丈夫。エレナは龍二と一緒に座る事が出来たってメールが来たから」

「そっか……って、坂口は?」

「アイツは音信不通、座れなかったんでしょうね。まぁでも、グイグイ押されればあのお腹も少しは引っ込むでしょ」

「お前、結構酷い事言ってるって自覚してるか……」

「してないし、する気も無い。少しは痩せろっての」

坂口本人がここに居なくて良かったと、心から思う。

「それで、トランプやるの?」

学生鞄からトランプを取り出しながら火野川は俺にそう言った。

「やっても良いけど、何すんだよ?」

「んー、そうね。じゃ~ババ抜きしない?」

「二人でババ抜きだぁ!? 四人ならまだしも、二人でやるゲームじゃねーぞッ!」

「べ、別に良いじゃないッ! 出来なくは無いんだしッ!」

「あっという間に勝負ついちまうだろーがッ!」

俺はため息をしながら窓の外に顔を向ける。

が、その時だった。

火野川が俺の左頬をグイグイと引っ張ってきたのだ。

「ぐに~、にゃにすんだ~!!」

「良いからババ抜きするのッ!!」



ベチン、と勢い良く引っ張られていた左頬が離される。

そして火野川はトランプのカードを手馴れた手つきで切る。



/続く



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