第二章 友達の絆 3 | Beyond Despair

Beyond Despair

― 絶望の底に落ちた少女の先に待つ運命 ―

そして、その考えが砕けた瞬間。

また昨日の公園での映像が脳内に走る。

――あの、化け物達の姿。

――化け物を殺す、赤い色の復讐者。

俺は頭を左右に振り、再生されそうな記録映像を振り洗う。

思い出したくない。

もう二度と、あんな所見たくない。

「護?」

「あ……え?」

「どうしたの? 顔色悪いけど、やっぱり――」

「だ、大丈夫だ。気にすんなよ、アハハハ……」

苦笑いしながら何とか笑い声を上げる。

そんな俺を火野川は心配そうな顔で見つめていた。

俺は席から立ち上がりおぼんを持ち上げる。

「悪い火野川、俺今日は遅れて行くな」

「え、遅れてって?」

「遅れて行くだけだ、ちゃんと行くから心配すんなよ」

俺は火野川にそう言うとカウンターへおぼんを返しに向かう。

そしてそのままエンタランスへと移動した。

エレベーターに乗り込み、自身の部屋に向かう。

本当は学校に行くって気分じゃないんだけどな。

そんな事を思っている間にも、エレベーターは六階に到着。

扉が開き、廊下に出ようとした時だった。

「あれ、護さん?」

開いた瞬間、目の前には見慣れた女子生徒の姿。

黒髪ショートカット、右手には学生鞄を持っている。

「どうしたんですか? 忘れ物ですか?」

「あぁ、ちょっとな……」

エレナの横を通り過ぎ、自身の部屋に向かう。

その途中、602号室に再び顔を向ける。

青いランプが点いていて中に人が居る事を表している。

「あの、護さん」

と、背中の方からエレナの声が聞こえる。

俺は顔を後ろに視線を送る。

「どうした」

「その、一緒に学院まで行きませんか?」

「悪い、俺今日は遅れて行くからさ」

俺はそう答えると、自分の部屋に逃げるように入った。



/続く



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