ストーリー:5.0
キャラ:5.0
作画:5.0
作中BGM:4.0
OP/ED:4.5
おすすめ度:4.7
合計→28.2/30.0
SNSでの評判の高さから興味を持って、追いかけるような形で配信で見始めた本作。
『配信まで待てない!』って思って、最終話だけはリアタイしました(そこら辺の事情は第12話&第13話の感想をご覧ください)。
いやー、めっちゃ面白かった。
ケーキ屋の名前も知らない店員に惚れて、その店員とお喋りしたくて何度も通ったけど目も合わなくて、諦めかけてた時に目が合って……。
実は隣の学校に通っていることが分かって、近いようで遠い存在だったのがホントに近い存在になっていく……キュンとするに決まってるやん、こんな話。
恋敵がいない代わりに……なのかは分からないですが、凛太郎が在籍する千鳥高校と薫子ちゃんの在籍する桔梗女子高校の仲が悪く、特に桔梗が千鳥を嫌っているという学校間の遺恨がありました。
その遺恨のせいで薫子の幼馴染である昴が凛太郎に『薫子にもう会わないでくれ。』と頼むのですが、凛太郎は『出来ない。』、昴にどうしたいか聞かれた薫子ちゃんは『凛太郎くんに会いたい。』……この後、昴に『紬くん(凛太郎)のこと好きなの?』と聞かれた薫子ちゃんが『好き。大好き。』って打ち明けたところで観てるこっちがパンクしそうになった(笑)。
恋敵とか駆け引きとかがなくても恋愛ものって成立するんだな、ってところで僕の中の常識を覆す作品だったなと。
薫子ちゃんが凛太郎に対して一途で、凛太郎も次第に薫子ちゃんを好きになっていく……2人の真っ直ぐな想いが丁寧に描かれていました。
ホント第1話〜第13話まで観ていてストレスを感じることが一切なかった。ストーリーと設定にノイズがないんですよね。
凛太郎がコワモテなもんだから不良に絡まれる場面はあるんだけど、凛太郎自身は別に不良だった歴はないっていうのも素直に凛太郎と薫子の恋物語を応援出来た要素だったかなと。
あとは紬家の温かさもこの作品を語る上で外せないっすね。
凛太郎の友達である朔、翔平、絢斗、薫子ちゃんの幼馴染である昴も温かくて良いヤツらなんだけど、凛太郎のお母さんの凛太郎への愛情がめっちゃ深くてさ……凛太郎が初めて家に友達を連れてきて涙を流してたり、凛太郎が金髪ピアスをしたいと話した時に『家が接客業だから』って気を遣わせないように自分が先に金髪ピアスにした、っていう話……これはマジで泣いた。
凛太郎のお父さんも凛太郎が薫子ちゃんに誕生日ケーキを作る、ってなった時に協力してくれたし、ホントみんな温かいんだよな。作品全体がそういう雰囲気に包まれてる。
演出も優しく包み込むようなカットの入れ方してたり、前述の昴が『紬くんのこと好きなの?』って聞くシーンは敢えて文字だけで表現したのめっちゃオシャレやなって思った。
出会いから告白までを観た人に満足感を与えた上で1クールに綺麗にまとめた……非の打ち所がない作品だったと思ってます。
