ジブリ作品の
高畑勲や宮崎駿も主要スタッフ
萌芽がすでに表れている作品です。
それまでのアニメーションを
― ギャグやアクションを排除
児童文学調にした。
― 風景や日常生活を丹念に描く
最新作『君たちはどう生きるか』と同じかも
― ハイデガーらの難解な哲学を子どもにもわかるように描いたもの
―― 自分の存在について考える時空の場所
――― 時空だけど場所
原作はキリスト教色が濃厚なので
― 非キリスト教国の子どもにも違和感がないように
宗教性として換骨奪胎したが
― 宗教性が核
神の位置に大自然を置いたのは日本🗾的
そしてPTSD物語です。
ハイジは
1歳で両親を亡くすも
大自然から学び健やかに育っていたのに
そのアルムの森から引き離され
厳しいしつけと
― 都会的な行儀作法がなってないということで不適応扱い。
心理的虐待から
― アルムの森のことを懐かしむことも禁止される。
夢遊病を発病するようになり
再びアルムの森に帰ることで元気をとりもどす。
― 5気の気@陰陽五行説
その間に出会ったクララのPTSDも癒し
― 原作にはない疾病利得の治療@PTSD
関与した周辺の人々にも影響を与える。
―― かたくなさが消えたり考え方が変わったり
転地療法の考え方は
コペルニクス的転回
疎開だけど
『かぐや姫の物語』
貴族的なスタイルになじめない姿を強調
『思い出のマーニー』
喘息が治らないので転地療法を勧めたが
クララの主治医と同じことを言う主治医
『崖の上のポニョ』等と同一ですね。
心理学者の父親の虐待教育から遁走
クララの主治医は
幽霊騒動が起きたとき
『君たちはどう生きるか』の神隠し状態と同じ
科学者の立場で立ち会い
事実を事実として見る。
騒動はハイジのホームシックが原因であるとして
ハイジをアルムの山へ帰すよう指示したのですが
「ハイジを元気にしてから、山へ帰そう」という意見に対し
「ホームシックは粉薬や丸薬で治る病気と違う」
「今すぐに山へ帰さないと
手遅れになってしまいかねない」と
毅然とした態度を示している点が立派です。
クララについても
ハイジから学んだこと
慣れない環境でも
懸命に暮らそうという
クララ自身の意欲が必要であると気づきました。
病弱だからと
過保護に育てることで
依存的でわがままな性格にしてしまっていた。
現在のPTSD治療にも通じるお話ですね。