『アンサングシンデレラ』PTSDの親子合同治療法 世代間負の連鎖・トラウマの再演もチャンスに | 翠雨★PTSD予防&治療心理学研究所

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PTSDが爆発的に流行しています。
心的感染症ですから、もはや万人にとって他人ごとではないのです。健康で自分らしく個性的に天寿を全うするためにPTSDを学びましょう✨

『アンサングシンデレラ』の考察も

いよいよ今回でラストとなります。

この薬害の時代

薬剤師はどうしているのだろう?という

疑問に答えながら

本来は公認心理師🐒がすべきだけど

知識もなく

また

法的に難しい仕事を

薬剤師の片手間に行う可能性が示されています。     ← 多分皮肉!(^^)!

 

前回注目された治験は成功したようですが

その手続きが問題視され

 

ヒロインは左遷された病院で

リスクを恐れた病院や医師を横目に

自分が責任を取った。

本当に治したいと思えば

どんな職種でも命がけ

公認心理師と真逆の精神✨

患者さんのこころだけではなく

母子関係も観察する視座を磨き

葵という名前は

理不尽な艱難辛苦での左遷後

栄華を極めた光源氏を連想させる。

元の病院に復帰しました。

 

 

母子合同面接の一例として

親子並行面接は教科書的常識ですが

親子合同箱庭面接は当研究所オリジナル(多分)

「てんかん」の妊婦の事例が示されました。

 

他の困った患者さん同様

薬(デパケン)を飲まずに捨てている事実をつかむまでに

永遠に知られないことも多いでしょう。

時間がかかり

 

 

子どもへの影響を心配しているのだと話してくれて

こういう当たり前の話すらできないのが現状

初めて専門家として説明が可能となります。

 

 

困った患者さんと言っても

 

最近の患者さんはよく勉強しているわけで

「添付文書」にリスクが書いてあると言われます。

 

さてヒロインにどう答えさせるのか?ということですが

 

添付文書は「統計」的な目安で

小さな医院だが主治医を筆頭にスタッフが一丸となって

個人をしっかり見ているから大丈夫というような内容で

世の薬害患者さんたちが納得する回答ではありませんでした。

 

また

てんかんと言っても

いろんな症状があって

この妊婦さんの場合は

ぼーっとする程度で

今なら人の話を聴いていないということで

発達障害と診断されコンサータを飲んでいたかも

「心因性」であることを示す描写があるものの

ドストエフスキー(大発作を起こした)のように

前兆として心理的な原因がある。

例えば

喘息におけるこんな感じ

これは喘息ではない。

詳しくは論文に当たってください。

 

「てんかん」の診断そのものには触れられませんでしたが

治ったり成長するならば診断名はどうでもいい。

そういう視座は不可欠でしょう。

 

 

 

 

そして

 

ここからが親子合同面接のクライマックスですが…

 

一般に

「てんかん」と診断されると

親は不安になり

発作が起きないように細心の注意を払います。

薬を飲むことや激しい運動を控えることなど

教えられたことは厳守するようになる。

時に過剰となる傾向があって

 

子どもにとっては

当然自分のことしかわかりません。

いつも「あなたは普通ではないのだから」と言われ

自己肯定感が持てず

監視されているようで

母親を疎ましく思う気持ちを持て余す日常は余裕がなくて

友達関係を学ぶこともできないまま出産を迎え

同室の妊婦さんたちは初対面でも

共通感覚があるからなじみ

適切に(これが難しい)相談しあえる。

子どもには自分と同じ思いをさせたくないので

普通の妊婦になりたいと強く思います。

 

母親も同じ気持ちなのですが

てんかんに生まれさせてしまったと罪悪感

親子関係がますます悪化してゆき

しかもそれをお互い抑圧しながら付き合う。

「対話」が最後の最後に可能となり

プチ解離で本音を言ってしまい?

クライエントさんが一人では考えられないように

スタッフの傾聴があって解離できた。

関係が壊れ絶縁かと思われたあとに

死と再生

気持ちが通じ合い

ダイナミックで魔法のようですが

理論通りです。

親子関係の拗れが治療されました。

 

 

そのころには

 

他の妊婦とも話せるようになっていて

ピアカウンセリングも簡単ではないのです。

 

不安なのはみな同じで

病気だからとかそういうのとは関係ないよと優しく諭され

物事を分けて考えることが可能となりました。

分別知

 

出産をトラウマの再演にせず

チャンスに変えることも可能だと示した一事例です。