沖つ風夜半に吹くらし難波潟あかつきかけて波ぞ寄すなる

 

           題知らず

           權中納言定賴 新古今和歌集 巻第十八 雑歌中 (1595)  


 

夜半には風も出てきたようだ、── かなたから波のざわめきが寄せてくる。

── 眠れぬ夜、寄せるざわめきの中に、浅い夢は続き、── 波のざわめきと、浅い夢は交錯する。

 

長い夜、── いつしか朝の光が射してきている、── 波のざわめきを残し、夢は遠ざかってゆく。