影の黒という絵文字は、新たな言葉を織りなしてゆく - 日立市 小木津山自然公園
 
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小木津山自然公園をめぐった。5億年前のカンブリア紀の地層が露出しているエリアだ。
この時期、風景の色数は極端に減る。特に小木津山自然公園には、それが顕著に感じられる。
 
あまりにも広くブラウン系の色彩が広がり、そこに影の黒がきまぐれに絵文字を描く。
ブラウン系の色は、身の回りのなにに使っても、もっとも無難な色と言えるだろう。派手好みの人にはあまり向かない。
しかしここまでブラウンに覆い尽くされると、「無難」を越えてなんだかギャーという感じになる。
 
そこに空の青が広く覆いかぶさっている。意味など分かるはずもない絵文字は、日差しに合わせて緩やかに移動し、変化してゆく。
絵文字の意味が分かるなら、そこにはなにが書かれているのだろうかと思う。
おそらくすべてが書かれているのだろう。
 
だがもちろん、分からなくていいのだろう。「読めない文字が目の前に書き連ねられている」、そんな感覚だけで充分なのだと思う。
そして、ただそれを拾い上げてゆけばよいと思うのだ。