冬の日

窓ガラスの向こう側に、冬風が吹いている。

豊かだが冷えた陽光は、窓ガラスの汚れまで見せてくれる。

 

遺跡

それが巨大であるほど、その構築への意思の大きさが感じられるものだ。

しかしその意思がなんであったのか、それが巨大であるほど謎になってしまうものだ。

 

次第に薄明が寄せて来る。

ふたたび覚めたら、もうすっかり明るくなっていた。

その間の、光なき空白。

 

雲が早い。形があって形を持たぬ巨大な塊が、光のエッジをまとっている。
 

欠落

それまであったものが無くなって、その周辺全体の印象が大きく変わってしまうものがある。

水に関わるものには、特にそれが強くあり、それは噴水にまで至る。

 

文字

看板などに至るまで、あちこちに文字が存在する。

だがあらゆる形もまた、それが存在する以上、意味が分からない文字と考えることもできるだろう。

 

日々

片隅に置かれた、枯れた花束。

 

星降る夜

子どもの頃、親の実家で見た星降る夜。

いくつかの星座は知っていたが、星座自体に意味が感じられなかった。

たくさんある星を繋げば、どんな絵にでもなるじゃないかと思ったのだ。

 

呼び声

返事をするまで続く呼び声もあるし、返事をしなければすぐに止まってしまう呼び声もある。

 

冬の午後

森の中の道。落ち葉を踏む乾いた音。

木々のかなたに広がる、冬風の中の青空。

 

 

 

 

J.S.BACH "Fantasie und Fuge A-Moll BWV 904"

 - Kurt Redel - Munich Pro Arte Chamber Orchestra