伝説の水辺に散りばめられるささやかな不思議 - 高萩市 花貫渓谷

 

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高萩市の花貫渓谷、名馬里ヶ淵に行った。

伝説の残る名馬里ヶ淵は、花貫渓谷の下流に位置する。上流方向が本格的な渓谷域となるのだが、名馬里ヶ淵をめぐるだけのことも多い。

 

今回、あまりない出来事に遭遇した。

名馬里ヶ淵を歩き始めると、見知らぬ男が人懐こい笑顔で声をかけてきた。

「なに撮ってんの?鳥?」。これはときどき聞かれる

 

少し話した後、その男は渓流のあちこちに露出する岩を踏みながら向こう岸に渡ると、そのまま山の中に入って行き、姿が見えなくなった。

??、そのあたりはよく知っているつもりだったが、そこに道があるなど知らなかった。と言うか、道などないはず。

 

で、まあ、そんなこともあるのだろうと思いつつ、そもそも人の姿を滅多に見ない渓谷沿いを歩き始めた。

岩と岩の間の日溜りに、まだ二十代と思える女性が、たった一人で腰を下ろしていた。こちらを見て「こんにちは」と笑顔で挨拶をしてきた。

独りで来て、川の音を聞きながら名馬里ヶ淵を眺め、日向ぼっこをしていたようなのだ。

 

??、名馬里ヶ淵でスタート早々、続けざまに二人と声を交わしたなど初めてだ。それも場所と言い状況と言い、なんとなく謎だ。

ほんの些細なことなのだが、異界ハンター稼業(稼ぎはない (^^; )の所々に散りばめられる「小さな不思議」というものを感じてしまうのだ。