冬景色の中に眠る野生は、同じ場所に還ってゆく - 水戸市 七ツ洞公園、那珂市 文洞溜

 

使用レンズのご紹介リンク

 


水戸市の七ツ洞公園と那珂市の文洞溜をめぐった。それぞれ水戸市と那珂市とは言っても場所は近い。いずれも市境に位置しているのだ。

ちなみに、すぐ近隣には茨城県植物園や県民の森などもあるから、エリア全体がヘルシーなこと、この上ない。

 

やたら寒い日だった。水面には水鳥たちが、ほとんど動かずに浮かんでいた。

普通なら、人の姿を見て「敵襲だー!」とばかりに、ギャーギャー喚きながら逃げて行くのだが、そうでもない。

??・・、かと言って「寒いのぉ、逃げるのが億劫だのぉ」などと、人間みたいなことを考えているわけでもないと思うが。

 

文洞溜は、地方の平野部に普通に存在する農業用の灌漑池だ。広く知られている名所というような場所ではない。

それなのに、近くを通りかかったときにはつい立ち寄ってしまう。

 

池が湿地となっているあたりには、野草群が荒漠として広がっている。

湿地だから野草を刈り取ってメンテナンスすることなどできない。放置されたような野草群は、湿地から生まれ、湿地に還ってゆくサイクルの中にだけある。

 

最後の写真などがそうなのだが、ここを歩いていると、どこか遠い場所に迷い込んだような錯覚に陥ってしまう。

そんな意味で、個人的には ”つい立ち寄ってしまう” 独特のエリアなのだ。