断崖によって遮られた海辺にある神話の風景 - 高萩市 高戸小浜海岸、ささき浜

 

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久しぶりに、高萩市の海岸線をめぐった。具体的には高戸小浜海岸、ささき浜、この二ヵ所を繋ぐ”万葉の道”だ。

二つの海岸は隣接しているのだが、間にある断崖が遮る形になり、浜沿いには直接移動できない。もし移動したければ、断崖上にある”万葉の道”を辿ることになる。

 

”ささき浜”は崖下にある。浜に至るには、断崖の中の急峻な道(らしきもの?)を、木々をつなぐように張ってあるロープにつかまりながら降りてゆくことになる。

 

崖を降りればそこには波に洗われる岩場が広がっている。断崖を背にして広がる岩場が、”ささき浜”なのだ。

なぜか平仮名呼びなのだが、”佐々木浜”とは思えない。本来はどんな意味を持つ名前なのだろうか?

 

風雨に浸食された断崖は、神話時代の巨神兵たちの彫像のように見える。

さらに、波に洗われる岩場には、見ようによって大峡谷の断崖や河のミニチュアのように思える”形”があちこちにある。

そんな場所に立っていると、エリア全体が広大な異界であるかのように思えてくるのだ。

 

海を見つめる巨神兵たちの前に広がる岩場は、巨神兵たちの宴の場であるかのようだ。そうして宴の場は、同時に大峡谷の断崖や河でもあるのだ。

それなら、「宴の場に参加する」しか、選択肢はありえないだろう。