渓谷の涼風吹き抜ける、巨木に囲まれた祈りの場 - 北茨城市 花園神社、水沼ダム

 

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北茨城市の花園神社と、途中にある水沼ダム湖畔を歩いた。

花園神社は創建が西暦795年だが、もともとは仏教の寺院だった。仏教寺院とは言っても、当時の交通事情を考えれば一般人が気軽に立ち寄れるような場所ではなかったから、山岳修験道の地だったのだろう。

 

神仏混合のまま水戸藩からも保護されてきたのだが、明治になって神仏分離により寺院は除かれ、「花園神社」となったのだ。

 

さすがにこのあたりは夏でも涼しい。猛暑と高湿度の中の酩酊感はなかなか楽しいものでもあるのだが、そうは言ってもいつも酩酊感の中にいると二日酔いになってしまうから注意が必要だ。

 

ご神木である三本杉が境内のやや奥まった場所にある。そこに向かったところ、前を若い女性が一人で、やはりご神木の方に歩いていた。

 

ご神木に到着すると、彼女は手を合わせて祈り始めた。後ろで順番待ちをするのもアレなので、渓谷に向かう横のヤブ道に入って行ったのだが、彼女の声が聞こえてきた。

 

彼女は声に出して祈っていたのだ。もちろん、なにを祈っているか聞き耳を立てるようなアレではない。

声が聞こえたというだけであって内容は分からないのだが、ご神木に向かって祈っているというより、話しかけているような、ちょっと独特な感じがした。

 

いまにして思うと、そもそもあのあたりを若い女性がたった一人で、連れも無しに歩いているのを見たことがない。なんだか謎だ。