今回の「爽やかでヤングな夏の雰囲気を、ナウな音楽で」シリーズは、夏っぽい音楽を集めた。
夏と言っても「鬼のように蒸し暑い夏」ではなく「胸ときめく爽やかな夏」だ。ご紹介するいずれの曲にもそんな雰囲気を感じるのだ。
で、ご紹介するのは「夏の日の恋」と「愛の泉」だ。
「夏の日の恋」は1959年の映画「避暑地の出来事 (A Summer Place)」のテーマ曲で、 1960年にパーシー・フェイスが大ヒットさせた。9週間連続で全米1位だったそうだから、とてつもないヒットだ。
洋楽に興味がない人でも、聴けば「あ、これ、聴いたことがある」と、お思いになるだろう。
パーシー・フェイスはこの曲を2回録音している。2回目の録音が1976年バージョンだ。そうして彼は、同じ1976年に亡くなった。
「愛の泉」は1954年の映画「愛の泉 (Three Coins in The Fountain)」のテーマ曲だ。こちらにはちょっとした逸話がある。
ローマの「トレビの泉」に、「泉に背中を向けてコインを投げ込むと、ふたたびローマを訪れることができる」という言い伝えがある。
長年、地元の人しか知らない言い伝えだったそうなのだが、現在では世界的にすっかり有名になり、年間約1億6000万円ものコインが投げ込まれるそうだ。
なぜ有名になったか。この映画で「トレビの泉の言い伝え」が扱われたからなのだという。
まったく大変なものだ。そのためトレビの泉を訪れる人は、この曲を知らなければ「モグリ!」「シロウト!」と責められる可能性があるから、注意が必要だ。
いや、知らないが、それにしてもなかなか楽しい言い伝えだと思う。
LPレコードで ”夏の日の恋” 5種の演奏で聴き比べ
LPレコードで ”愛の泉” 5種の演奏で聴き比べ