雨降る森の中の周回ルートに、川の音は寄せ - 栃木県 奥日光 戦場ヶ原、小田代ヶ原

 

使用レンズのご紹介リンク

ZOOM 28-80mm 1:3.5-5.6 MACRO Aspherical (SIGMA)

 

 

突如思い立って、栃木県の日光に行った。めぐったエリアは具体的には「東照宮周辺」「中禅寺湖周辺」「戦場ヶ原周辺」「湯元周辺」の4つのエリアだ。
この記事はその中の、「戦場ヶ原、隣接する小田代ヶ原と光徳牧場)」で撮影したものだ。
 
戦場ヶ原は「赤沼→戦場ヶ原→泉門池→小田代ヶ原→赤沼」という周回ルートを歩いたのだが、泉門池と小田代ヶ原の間で、ちょっと珍しいものを見た。
 
熊笹の中、ところどころにニホンザルがいて、通り過ぎる人を見ている。なぜか一ヵ所に集まらず、あちこち、ところどころでじっとしているのだ。
 
ふと遠くに、斜めに傾いた朽木でなにかが動いているのが見えた。
何匹もの子ザルが、追いかけ合うように枝から枝に飛び移ったり、登り降りしたりしていた。
 
楽し気に遊んでいるように見えても、それはもちろん野生の中で生きてゆくための学びでもある。そこでは”真剣な”遊びと学びがイコールになっているのだ。
熊笹の中、あちこちにいるニホンザルは、そんな場を守っているのだと、ふと思った。
 
「”真剣な”遊びと学びがイコール」は、おそらく人間においても当てはまるものなのだろう。
人間世界における学びは、「上だ下だ」というような概念によって歪められ、アテナの神殿は汚されていったという印象を受ける。
 
だが歪みは、痛みを伴いながら、あるべき状態に移行してゆくだろう。
なぜなら歪みは歪みにすぎないのであり、歪みを歪みのままに維持するなど、できるわけがないからだ。
 
いや、まあいい。(^^;
雨降る中、野生は猛烈に拡大していた。川の流れる音は寄せるように響いていた。
いつも厳粛な古代の軍神は、それらを微笑んで見つめているのだろう。