立春の日、水鳥たちは雲間の漏光の中を飛翔する - 城里町 小松寺、藤井川ダム、那珂市 文洞溜

 

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この写真は立春の日に撮影した。冬は過ぎた。城里町の小松寺と藤井川ダム、それに那珂市の文洞溜を歩いた。

 

文洞溜は帰路、少し回り道をしたところにある。周囲はある程度は整備されているのだが、そんなに知られているわけでもない。

どことなく荒漠とした感じが好みで、たまに立ち寄る。

 

撮影した日は曇り時々晴れだったが、たまたま偶然、雲間からの漏光が見えた。水鳥の群れがそんな空を飛んでいた。

通常、水鳥は水面でのんびりしており、人が通りかかるとギャーギャー喚きながら逃げてゆく。

 

なんだかそれが可愛らしいのだが、飛んでいる姿を見ると、水面だけが自分たちの居場所ではないのだと主張しているように思えてくる。

 

「ねえ、そこのヤングな異界ハンター」

「呼んだ?」

「異界への扉が開かれているのに、来れないギャー?」

「ここにいるしかないだろう、見えているだけなんだ」

「そんなんで異界ハンターのつもりギャー?」

「うるせえギャー」

 

雲間からの漏光の状態は広がったり狭まったり、そうして消えて行ったりと急速に変化してゆく。