雪ふれば冬ごもりせる草も木も春に知られぬ花ぞさきける
冬のうたとてよめる
紀貫之 古今和歌集 巻第六 冬歌 (323)
吐く息が白い、── 雪降る路面に足跡は残され、── 異なる時間帯を歩んだ人々の足跡は交錯し、なにかを語り合っている。
野草も木々も、雪降る冷えた季節の中に、静かに眠っている。
あたり一面に白い花々が咲いている。
わかっている、── 夢なのだ、やがてただ消えてゆくだけの、白無垢の夢なのだ。
J.S.BACH "Partita No.1 in B flat major BWV 825
- Praeludium - Corrente" Trevor Pinnock