いつのまに空のけしきの変わるらむはげしき今朝の木枯らしの風

 

              津守國基 新古今和歌集 巻第六 冬歌 (569)

 

 

この冬の朝、先ほどまでは朝日を受けていたはずだった。

目が覚め、窓を開ければ日差しの中、早起きの鳥たちが仲間を呼び合っていた。

 

── 冷えた風が強い。

風は雲を運び、いつしか陽光を覆い隠し、── 天空は、無彩色に染め上げられている。

薄氷が張っている。── この身の熱はこのままに、── 冬の朝、冷えた風が強い。