季節は木々の朱と炎の朱に染め上げられてゆく - 大子町 永源寺、常陸太田市の里山

 

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いよいよ紅葉もたけなわになってきた。ということで、大子町にある永源寺に行った。

創建は室町時代の西暦1446年。明治維新期には水戸天狗党の乱で火災に遭い、壊滅的な打撃を受けたのだが、いまはその全域が微笑に満ちていると感じる。

 

ここは茨城県内でも有数の紅黄葉の名所だ。火災の炎の色は、いまは木々の色に置き換えられているかのようだ。

永源寺のすぐ前を久慈川が流れている。創建時も、水戸天狗党の乱の時も、そうしていまも、川の流れだけは変わってはいないだろう。

 

 

帰路には、常陸太田市の里見小中学校近くにある、謎の公園に立ち寄った。

池とベンチがあるだけのこの公園は、名前もないし詳細地図にも出てこない。しかしどこか不思議な魅力を感じさせる。

 

おそらくだが、地主さんが庭園のような感覚で作り、誰もが自由に立ち入ることができるようにしたのだろうと思う。

近隣を通りかかったときには、ほぼ必ず立ち寄っているほどに、魅力的なのだ。

 

今回は公園のすぐ近くの畑で焚火を見掛けた。で、そこにいる人に話して、焚火を撮らせてもらった。

「どんどん撮っていいよ、あ、俺、どいた方がいいかな?」

「いやいや、仕事の邪魔はしませんよ」

「いや、いいんだよ、なんかよ、こんな所でも、撮ってもらうと嬉しいんだよ」

 

季節はいよいよ最後の色彩に染め上げられてゆくのだ。