月食の起こる日、雲間に太陽は見え隠れしている - 北茨城市 五浦、大津港、日立市 川尻港

 

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立冬も過ぎた。しばらく海に行っていなかったので、久しぶりに北茨城市の大津港と、岡倉天心で知られる五浦をめぐることにした。

帰路には日立市の川尻港にも立ち寄った。それならポセイドンへの領域ばかり、めぐったことになるのだろう。海は巨大な異界なのだ。

 

撮影した日の夜、月食があった。言うまでもなく、地球の影が月を隠す天体現象だが、こんな考え方をすることもできるだろう。

「自分を照らす太陽によってできる自分の影が、自分が見ているものを覆い隠す」。

 

それがなにを象徴するのかもわからないほどに、不思議なところが実にナイスだ。

少なくとも覆い隠されるものは、神話レベルで象徴化されている存在なのだ。

 

撮影している昼間、月食のことはまったく念頭になかった。

歩きながらふと思い立って太陽を撮った。雲間の太陽を撮るのは久しぶりだなと思っていただけだった。

 

最後の写真がそれだ。

自分を照らしている太陽によってできる自分の影が、自分が見ている神話的存在であるものを覆い隠す。

いやもう、なんだか凄まじいまでの異界が展開するのだろうと思うのだ。