遠雷のひびく中、光量の少ない聖地に降る雨 - 福島県 矢祭町、棚倉町 山本不動尊
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雲は厚く、雷雲が近づいている。遠雷が響き続けている。なんとなく凄い日だなと思う。
ということで、福島県の矢祭町と棚倉町の山本不動尊に行った。
この二ヵ所は八溝山麓のそれぞれ南側と東側に位置している。ともに岩峰が迫るエリアで、その雰囲気が独特だ。
山本不動尊は西暦807年に弘法大師によって創建されたとされている。交通の便が悪かった時代、このような場所をよく見つけたものだと思う。
あるいは弘法大師以前から、修験者たちによって見出されていたのかもしれない。
修験者たちがすでに発見していたとされるような場所は、ほぼ確実にすさまじいまでの場所にある。
彼らはこの地上になにを求めていたのだろうか。
電気の無い時代には、いずれもが圧倒的な領域だったろうと思う。
それなら、電気というやつは飼い慣らすべきものなのであって、決して飼い慣らされてはならないものなのだと思えてきたりもする。
こんな日は極端な低光量によって、聖域の混沌はさらに深まっているだろう。