噴き上がる水とともに、ふたたび季節は反転してゆく - 日立市 十王周辺
風がそれなりに吹いていたので、十王ダムの噴水見学にでも行くかと思った。
ここの噴水は高さが50mにも達するのだが、そのくらいの高さになると、形が風の影響をもろに受ける。巨神の衣のように見えることもあり、なかなか楽しいのだ。
で、行くとき、田舎道で慌ててブレーキを踏んだ。なぜか道の真ん中で、十羽以上の雀の群れが餌をついばんでいたのだ。
徐行状態で近づいても一向に逃げる気配がない。しかしそんなでは轢いてしまう。
「あの、のいてくれない?」
「のかぬ」
「いや、・・・あぶないんですけど」
「のかぬわ」
といった感じの押し問答?の挙句、なんとか事なきを得て通過することができたのだが、なんだったのだろうか。
今回、すべて絞り開放での撮影になった。いや、意図したわけではない、M42マウントアダプターの選定ミスだ。レンズがピン押し必須なのに、ピン押し式でないものを選んでしまったのだ。
絞り開放撮影だと、中遠景撮影における描写能力がどうしても低下する。中景では被写界深度の浅さも苦しいところだ。
一般的には、近接撮影において背景のボケを意図するときなどに使うのが「絞り開放」なのだ。
しかし絞り機構が使えないことに対して、「ひでぶ」とか「たわば」などと取り乱す必要はない。新しい視点を見つけるチャンス到来と考えればよいのだ。
そもそもそう考えるしかないのだが。