竹林が風に鳴っている、冬枯れの河川敷き - 城里町 御前山

 
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久しぶりに御前山に行った。ここには道の駅やオートキャンプ場などの施設もあるのだが、そこから離れるように河川敷きを歩いてゆくと、その先には竹林が点在する荒漠とした光景が広がる。

 

夏の大雨で那珂川の河川敷きは冠水し、土砂が流入堆積する。しかし川の流れによってふたたび浸食され、地形は少しずつ変化してゆく。

夏にはそこに野草が野放図に茂り、しかしふたたび土砂の流入を受け、壊滅的な打撃を受ける。

それでも野草は繰り返しそこに生まれ、生い茂り、そんな周囲に竹林が茂っている。

 

 

伏流水の川、皇都川が那珂川に流れ込んでいる。竹林に囲まれ、無数の大石が敷き詰められたようなこの川の水流は見えない。水流は大石の下にあるのだ。

 

「皇都川」という名称が独特だが、そもそも地名が「御前山」と、やんごとない。

この地には、女性天皇である孝謙天皇と、怪僧と言われる弓削道鏡が暮らしたという伝説が残されている。

 

荒唐無稽とされている伝説なのだが、「御前山」「皇都川」などの名称がそんな伝説を後押ししているようにも思えるのだ。

あるいは宮中の権力闘争から逃れ、この地に隠れ住む必要があった皇族クラスの人がいたのかもしれない。

 

冬枯れのそんな場所を歩いた。荒漠とした景観を見ていると、まるで異国に来たような気になってしまう。あまりにも独特な場所なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 
 
 
 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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