FUJINON-ES 1:4/50
FUJI PHOTO OPTICAL CO
今回ご紹介するレンズは、富士写真光機が作っていた引き伸ばし用レンズ、フジノン-ESだ。
引き伸ばしレンズとは、フィルム時代にプリントアウト用に使われていたレンズのことで、その描写に癖や個性といったものは希薄だった。
あくまでも印画紙にプリントアウトするためのレンズだったから、設計において追及されたのは、マクロレンズと同様に「正確無比」だったのだ。
そんな生真面目な特性を好む人もいる。ヘリコイド式マウントアダプターを介して一般撮影用に使っている人も少なくない。
いや、少ないかもしれない。しかしその高性能ぶりに反して、超軽量コンパクト低価格であることもあり、いまだ一部のファンに根強い人気があるのが、引き伸ばし用レンズなのだ。
なお、このレンズはニコンの50mm引き伸ばしレンズ同様に、フランジバックがM42マウントの45.5mmより短いため、M42対応ヘリコイドを選ぶと無限が出ない。フランジバックが40mm?程度までカバーできるヘリコイドが必要になる。
今回、かなり無目的で出かけた。紅葉はやっと始まったころだろうから、たけなわの”すすき”でも見物するかと漠然と考えていた。
気がついたら高萩市の、特異な伝説が残る名馬里ヶ淵まで行っていた。
龍神の血をおそらく引いている仔馬がいた。それを恐れた村人たちは仔馬を排除することにし、流れの深みに沈めてしまったという伝説だ。
村は大洪水で全滅した。仔馬は今日もたった一頭で、川辺で遊んでいるのだろうか。