雨上がりの、増水した滝の風景 - 大子町 袋田の滝
雨が上がった翌日、袋田の滝を見に行った。増水しているはずだという周到な考えがあったのだが、他にも目的があった。
もちろん、鮎の塩焼きやけんちん蕎麦だけではない。「超高速シャッターの確認」だ。
滝を写すとき、低速シャッターを使えば水流がしなやかに写り、結果として美しい写真になるとされる。
そのため、滝撮影における「低速シャッター」は、昔から常識化されていると言えるのだが、常識化されているなら「超高速シャッター」を多用するしかなくなるだろう。
水量の多い滝の撮影に超高速シャッターを多用するなど、胸熱もいい所だ。
ちなみに、一般的な?シャッター速度で撮影した写真と比較して、超高速シャッターで撮影した写真が「やや明るくなる」場合、そのシャッター速度は実際には出ていないという簡易チェックにもなるかと思う。
長く使ったカメラの場合、限界付近での性能は、怪しくなっている可能性が高いのだ。
今回、レンズは「被写体の切り取り」を重視したいため、200mm望遠レンズとした。
これは特に思い入れのあるレンズを選んだ。
分解して鏡筒内部に「アクリルガッシュのジェットブラック」を塗り込み、内面反射防止をがっつり施したレンズだ。
記事用にリサイズした写真ではわかりにくいのだが、結果は圧倒的であり、質感描写や立体感、黒の深みが際立ったものになったのだ。
望遠レンズには描写がフラットなものも見受けられるが、これは内面反射の影響によることが多いように思う。
鏡筒が長ければ内面反射する範囲も広くなり、結果、影響も大きく出るはずなのだ。
それにしても、やたらと暑い一日だった。
今回、ついつい調子に乗って月居山ハイキングコースにまで踏み込んでしまった。滝を上から見れるポイントがあるのだ。
しかしここの昇り口の階段は、生まれてこの方、他では見たことがないほどに半端なく急峻で、しかも長い。
トータルした印象は、「激越」と表現して差支えがない。そんじょそこらの急階段など、普通の平たん路に思えてしまうほどのものなのだ。
いや、なにかを表現するのに別のなにかを罵倒するやり方は、良いやり方とは言えないのだが、表現手段が見つからない。
そもそも、歩くとかなんとかという以前に、よくこのようなものを作ったものだと驚いてしまう。設計から施工に至るまで、かなりの水準にあるメーカーがやったのだろう。
当然、注意喚起の看板が出ている。そこには「体力に自信がない人や、自称ナウなヤングは、気をつけた方がよい」というようなことが書かれている。
で、それはわかっているのに、のど元過ぎればすぐに熱さを忘れて、またもや歩いてしまうのだ。