封印された神の社に花々は - 日立市 大甕神社、夜の日立駅前
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桜の開花が異例と思えるほど早い。それならそこでの絵を、拾えるうちに拾っておかなければならない。じつに多忙だ。
ついでに夜桜も見に行ったのだが、例年恒例のライトアップがされていなかった。
今年はする予定がないのか、あるいは時期的に早すぎるのかは、よくわからない。
昼には、ふいに思い立って日立市南部の大甕神社に立ち寄った。
大甕神社は創建が皇紀元年(紀元前660年)とされているから、神話の時代にまでさかのぼる。ともかく気が遠くなるほど昔からあるのだ。
この神社は織物の神である健葉槌命と、軍神でもある星の神、天津甕星が祀られている。
祭神が珍しい。天津甕星は滅ぼされた神だ。しかし荒ぶる御魂への畏れから、それを岩によって封印しているのが大甕神社なのだ。
この二柱の神の組み合わせは、なにを意味するのだろうか。荒ぶる戦いの神を織物(=文明)の神が封印していると考えればよいのだろうか。
近年、この神社の裏手方向にある山を貫通するように、バイパス道路ができた。
道路の側壁は滲み出る地下水で濡れている。鉄分の多い地下水脈があるのだろう、まるで古い血であるかのように、側壁が赤錆色に染められているのだ。