MAMIYA-SEKOR SF C 1:4 f=150mm
このレンズは、マミヤの中判67サイズのフィルムカメラ、RBシリーズ用のレンズだ。RBシリーズのカメラは1970年に発売された。
大きく重いカメラで、スタジオ写真撮影などプロ向けのカメラだったが、レンズ性能の高さから風景撮影などに持ち出すカメラマンも少なくなかった。
レンズ名に「SF」とあるが、これは「ソフトフォーカス」の略だ。このレンズはソフトフォーカスレンズなのだ。
一般的にはだが、ソフトフォーカスレンズはエレメント枚数が少なく、収差が出やすい設計になっている。
しかしこのレンズは3群5枚(ヘリアー?)とエレメント枚数が多い。また、一般的な絞り機構以外に、レンコン絞りのグリッド3種が付いている。
つまりこのレンズは絞り機構とグリッドの組み合わせによって、ソフトフォーカスの質や量を細かくコントロールできるのだ。
だがレンコン絞りを使うと、次の写真のように高輝度部にグリッド穴のパターンが浮かび上がる。これには好みもあるだろう。
グリッド穴のパターンは自作によっていろいろな形にできるから、今回、グリッドは純正品を改造してカオスな?グリッドにした。(^^;
このレンズはヘリコイドを持たない。ヘリコイドはRB67カメラボディ側に内蔵されているのだ。
つまり、レンズを35mmカメラにつけただけでは、ピント合わせができない。しかしこのレンズを使ってみたい。
ということで、ヘリコイドを合体させたマウントアダプターを作った。製作手順は次のリンク先に記載した。
このレンズは絞り込んだときの描写も優秀であり、一般的なソフトフォーカスレンズを遥かに越えているという印象がある。かなり本格派のレンズで、さすがマミヤだと思わせてくれる。
RB67レンズをスナップ撮影感覚で使うなどユニークと言えるのだが、どうしても使ってみたいのだ。
暖かくなってくると、ソフトフォーカスレンズを思い出す。(^^;
このレンズを連れて熱帯植物園に行こう。蘭の花々にひさしぶりに会おう。
蘭は夜闇が似合う神秘的な花だが、このレンズは午後の光の中の蘭をどのように描いてくれるだろうか。
"Leaving, On A Jet Plain - Where Have All Flowers Gone "
- Betsy & Chiris - [Vinyl record]