CANON LENS FD 50mm 1:3.5 S.S.C.
撮影はα7Rで行ったが、上の写真のカメラはレンズと同時代のキヤノンF-1だ。
1973年に発売されたキヤノンFD標準マクロレンズだ。
1970年代はレンズコーティングがマルチコーティングに移行した時期だ。
このレンズにも、多層膜コーティングである「S.S.C.(スーパー・スペクトラ・コーティング)」がほどこされた。
キヤノンでは、「本来の色」というものの基準を、太陽光のデータを1年間取って決定したという。そうして「S.S.C.」によって、本来の色を再現することが可能になったのだ。
FDレンズシリーズの登場に至って、MFキヤノンレンズはその操作性に至るまでひとまずの完成を見たと言えるだろう。
個人的には50mmという焦点距離の描写には、「ややゆったりと見つめる」ような広さがあると感じる。尖った感覚は、けっして強くないのだ。
だから付き合いやすいレンズなのだと思うし、文字通りに「標準レンズ」なのだと思うのだ。
複雑な天気だ。雨が降ったかと思うと晴れ間が見える。
こんな日の撮影はまさに運次第で、どんな光線状態で撮影することになるかわからない。
しかしどんな場面であっても、その光線状態ならではの絵はあるのだろう。それならそれを探すのも楽しいと思えるのだ。
このレンズとは特に観光地として整備されていない水辺をめぐろう。そうして、梵天山の古代の古墳群の森でもめぐってみよう。
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