Super-Multi-Coated TAKUMAR 1:4/300
ASAHI OPT CO,.
撮影はα7Rで行ったが、上の写真のカメラはリコーフレックス TLS-401だ。
1971年にマルチコートされて発売開始された、スーパー・マルチ・コーテッド・タクマーだ。
5群5枚の光学系は1965年に発売されたスーパータクマー300/4と同一であり、コーティングがモノコートからマルチコートに変更になった。
※この記事のデータは次のサイトを参照させていただきました。労作をありがとうございました。
「望遠レンズ史」
マルチコート技術によって、レンズの発色やコントラスト、耐逆光性が大きく改善されたことは、業界に大きな衝撃を与えた。
この後、他のメーカーも一斉にマルチコート化に踏み切ることになるのだ。
望遠レンズとは、もちろん、遠くのものを近くに引き寄せるレンズだが、むしろ、眼前にあるもののどこを切り取るか、その範囲を決めるレンズだと思う。
レンズの焦点距離は200mmを越えたあたりから、「ファインダーを覗きながら、被写体を探す」ような感覚が出てくる。肉眼で把握できる範囲を越えてくるのだ。
300mmという焦点距離は、鳥の撮影などネイチャー系なら標準レンズレベルだが、風景撮影においては異界探索レンズにもなるのだ。(^^;
冬枯れの季節、色彩はすっかり抜け落ちたように見えても、あらたな季節の芽吹きは意外なほどに早く、見え始めているものだ。
このレンズとは、常陸太田の高台にある古い街並みをめぐろう。
新市街は別の場所に広がり、取り残されたような街だ。だが、ときどきここに立ち寄りたくなるのだ。
冬枯れの旧市街の色彩をこのレンズで切り取って来よう。
Pink Floyd - High Hopes (Official Music Video)