SMC TAKUMAR 1:1.4/50 ASAHI OPT CO,.
撮影はα7Rで行ったが、上の写真のカメラはペンタックスESだ。
ペンタックス(旧旭光学工業)から1971年に、マルチコート(7層)されて発売された標準レンズだ。
6群7枚構成の光学系は、1965年発売のスーパータクマーで採用されたものと同じだ。
この光学系はこのあとKマウントに移行し、1980年代の後半、AF時代に至るまで変更はなかった。最初から完成度の高い光学系だったと言える。
ペンタックスカメラは世界的なベストセラーとなったから、この光学系は現在でも世界レベルでかなりの流通を見せているのだ。
ところで、この光学系は1983年に発売されたAシリーズの50/1.4でも同じなのだが、アサヒカメラ「ニューフェース診断室 1983年7月号」のテスト記事で、「Aシリーズの50/1.4」はこう書かれている。
「開口効率は対角線90%の位置で40%と明るくて良い値だ。国産で初めて、周辺の開口効率が40%を超したことになる。ちなみにペンタックスM50ミリF1.4レンズは34%であった」。
同一とは言っても、マイナーチェンジは行われているのだろう。
マルチコートによって、レンズの発色やコントラスト、逆光耐性が大きく改善されたことは業界に大きな衝撃を与えた。
この後、他のメーカーも一斉にマルチコート化に踏み切ることになる。このレンズはその先駆的な位置付けにあるのだ。
※この記事のデータは次のサイトを参照させていただきました。労作、ありがとうございました。
「標準レンズ史」
もう11月も終わる。いよいよ本格的な冬が訪れる。しかしまだ残る紅葉は、最後の色彩を見せてくれている。
しばらく行っていなかった山深い中にある神社に行ってみよう。
創建が坂上田村麻呂の時代にさかのぼるとされる、北茨城市にある花園神社だ。神社周辺の水の流れを眺めながら最後の色彩の中を歩こう。
© Bach - Suite no. 1 in G for cello - Mischa Maisky 1:2 (BWV 1007)