MAMIYA-SEKOR MACRO Z f=140mm 1:4.5 W

 

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マミヤの中判フィルムカメラ、RZ67シリーズ用のマクロレンズだ。
マミヤのこのシリーズのセコールレンズはともかく大きく重たい。
このレンズを持ち出すときは、「カメラを連れてお散歩」というよりも、「どれ、筋トレにでも行こうかのぉ」という感覚になるから、じつに健康的である。?

RZ用のEマウントアダプターは自作だ。

というのも、マミヤの中判カメラRB/RZシリーズは、レンズにヘリコイドがなく、カメラ本体についている。
そのため、レンズ単独ではピント合わせができない。別途ヘリコイドを準備する必要があるのだ。

 

しかしこのレンズを使ってみたい。ということで、自作マウントアダプターにヘリコイドを合体させた。製作手順は次のリンク先に記載した。

 

 

このレンズはコンディションが非常に悪い。
RZシリーズのレンズで顕著な持病と言われている「曇り」が、このレンズでも発生している。
エレメント貼り合わせ部のバルサムの劣化による曇りだ。このレンズの場合、前群後群、2か所が曇っている。もちろん描写に大きく影響する。
さらに、中玉にはコーティング剥がれまで発生しており、さんざんな状態なのだ。


今日は小雨まじりの曇天だ、もしシャープかつ鮮やかに撮りたいと考えるなら、撮影条件は非常に悪いと言える。
だがジャンク級のコンディションとは言え、もともと素性の良いレンズだ。
それならいっそ、すべて絞り開放で使ってみよう。

絞り開放撮影は、写りの善し悪しが両極端になる諸刃の剣と言える。「当たれば最高、外れれば最悪」とも言える条件となる。

もう梅の花も終わりに近い。
今日は、かつて水戸光圀が暮らした、いにしえの庭園の花々の下を歩こうか。

このレンズは最後の花々をどのように描いてくれるのだろうか。

 

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撮影結果は白濁の影響で、あまりにもフラットでべたっとしており、細部はつぶれ、遠景の解像感はほとんどなかった。
あまりにもひどいと思った。そこで、画像レタッチソフトである、アドビの「フォトショップ・エレメント」 に搭載されている「自動レベル補正」、「自動コントラスト」、「自動カラー補正」で再加工したのだ。

結果、白濁による「かぶり」がかなり除去され、副産物であるかのように、普通のレンズにはないような描写が飛び出してきた。

それは「息を呑むような立体感」だ。これほどまでの立体感を持つレンズは希だと思うのだ。
なぜなのだろうと思う。
コントラストの高さにトーンの変化が完全に追随しているということなのか、そのあたりは私にもよくわからない。

白濁したジャンクレンズでも、画像ソフトと併用することを前提にして使えば、出番は充分にあるのだ。




 

I've never been to me :Mary MacGregor