KOMURA TELEMORE95 II 7・K・M・C
+ SMC PENTAX 1:1.4/50
今回、ご紹介するレンズは、レンズはレンズでも「テレコンバーター」だ。
「コムラー テレモア95Ⅱ」のKマウント版だ。
テレコンバーターをカメラとメインレンズの間に取り付けると、メインレンズの焦点距離がたとえば1.4倍とか2倍などになる。
荷物が制限されるときなどにこれを持って行けば、メインレンズを手軽に望遠レンズ化できるのだ。
そのため、「ポケットに入る超望遠レンズ」などと言われたテレコンバーターだが、メインレンズとカメラの間に別の光学系が入るわけだから、メインレンズの画質はどうしても落ちてしまう。
50mm標準レンズは、エレメントの枚数が6~7枚というのが多いが、テレコンバーターもまた6~7枚程度はあり、合わせれば12~14枚と、ズームレンズ並みの枚数になる。
倍率が上がるだけではない、「別のレンズになる」と言ってもよいだろう。
今回ご紹介するテレコンバーターはかなり古いものだ。
メーカーのコムラーは三協光機というブランド名でスタートしたが、1969年に社名をコムラレンズに改称、1980年に閉鎖した。
ペンタックスがKマウントレンズを発売したのが1975年だから、このテレコンバーターは1970年代後半のものだ。
フィルムカメラ全盛期にこれを買ったのだが、結局ほとんど使うことはなかった。
フィルムカメラは撮影可能枚数が少ないこともあり、一コマ一コマを大切に撮影したくなる。
そのため、「画質を落とす」ということがわかっているものを、あえて使うことに抵抗を感じてしまったのだ。
それなら、なんで買ったのか。若かったからだ。(^^;ゞ
しまい込んでいたこのテレコンバーターを見つけ、「撮りたいだけ撮れる」デジタルカメラで、試しに使ってみようかという気になった。
メインレンズはペンタックスのKマウント初代の50mm/1.4。
コムラーテレモア95を使うことにより、100/2.8の中望遠レンズに変身する。
今日はこれだけを付けて、歩いて回れる近所にあるものを拾っていこう。
毎日歩く通勤路であっても、のんびり歩けばいろいろなものが見つけられるのだ。
いろいろなパターンで使ってみて驚いた。悪い結果?ばかりを予想していたのだが、予想外の絵がいろいろ出てきた。
距離と絞り値の関係によっては周辺の四隅がかなり崩れるのだが、「そういう場合もある」ということで致命傷とは思わない。
近接開放撮影時のハイライトのにじみなど、自分の好みにハマると絶妙な絵を描いてくれるのだ。
画面の中央部ではそれなりにシャープな絵を描いてくれるし、「手放さないでいてよかった」と思ったりもする。(^^;
Judy Collins - Both Sides Now (1967)