※一次
いつかの日。はじめて見上げた時のことを忘れることはない。
出会いの話はいつもそれから始まる。
「忘れることはないんだ。あの日から空の色は彼の人の瞳の色なのだから」いつも、いつも、そこから始まり、そこに終わる。
ふてくされていたところを見下ろされて、覗かれた。それだけのことである。
行き場のない気持ちを無理矢理に押し込めていた。それを見透かされたように思っただけ。
だけど、間違いなく、あの日、彼の人が見つけてくれたから救われた。
恐れることも、からかうこともなく、ただ奥底をさらうようなまっすぐな瞳にこそ救われたのだ。
「背を伸ばそう。顔を上げよう。そんな決意を事も無げにさせてくれた。特別なことでなくていいから、生きていきたいと」
そうして、彼の人のそばで。